【2026年版】無線資格の難易度ランキング|国家資格23種類を一覧比較
無線資格は、船舶や航空、放送・通信設備などの仕事で必要な資格から、趣味のアマチュア無線を楽しむための資格まで、全部で23種類あります。
これらは、試験科目や求められる技能が異なるため、難易度にも大きな差があります。
なかでも、国家試験全体の総合難易度では第一級総合無線通信士、無線工学の専門性では第一級陸上無線技術士が最高水準です。
本記事では、日本無線協会が公表する試験科目や試験時間、電気通信術、公式問題をもとに、全23資格を100点満点で採点し、難易度順に紹介します。
- 無線資格の難易度ランキング【全23種類】
- 1位. 第一級総合無線通信士
- 2位. 第二級総合無線通信士
- 3位. 第一級陸上無線技術士
- 4位. 第一級海上無線通信士
- 5位. 第二級陸上無線技術士
- 6位. 第二級海上無線通信士
- 7位. 第三級総合無線通信士
- 8位. 航空無線通信士
- 9位. 第三級海上無線通信士
- 10位. 第一級アマチュア無線技士
- 11位. 第二級アマチュア無線技士
- 12位. 第一級陸上特殊無線技士
- 13位. 第一級海上特殊無線技士
- 14位. 第四級海上無線通信士
- 15位. 国内電信級陸上特殊無線技士
- 16位. 航空特殊無線技士
- 17位. 第三級アマチュア無線技士
- 18位. 第二級陸上特殊無線技士
- 19位. 第二級海上特殊無線技士
- 20位. 第四級アマチュア無線技士
- 20位. レーダー級海上特殊無線技士
- 20位. 第三級陸上特殊無線技士
- 23位. 第三級海上特殊無線技士
- 目的別に選ぶおすすめの無線資格
- 無線資格の取得方法と勉強の進め方
- まとめ
無線資格の難易度ランキング【全23種類】
ここでは、全23種類の無線資格を「学科の専門難度」「試験範囲」「技能・語学」「試験負担」の4項目で比較しました。
総合点が高い順に並べると、第一級総合無線通信士が1位、第二級総合無線通信士が2位、第一級陸上無線技術士が3位です。難易度は総合点に応じて、SからDまでの5段階で示しています。
| 順位 | 無線資格 | 難易度 | 総合点 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 第一級総合無線通信士 | S | 95 |
| 2位 | 第二級総合無線通信士 | S | 90 |
| 3位 | 第一級陸上無線技術士 | S | 80 |
| 4位 | 第一級海上無線通信士 | A | 75 |
| 5位 | 第二級陸上無線技術士 | A | 74 |
| 6位 | 第二級海上無線通信士 | A | 72 |
| 7位 | 第三級総合無線通信士 | A | 66 |
| 8位 | 航空無線通信士 | B | 54 |
| 9位 | 第三級海上無線通信士 | B | 51 |
| 10位 | 第一級アマチュア無線技士 | C | 46 |
| 11位 | 第二級アマチュア無線技士 | C | 40 |
| 12位 | 第一級陸上特殊無線技士 | C | 36 |
| 13位 | 第一級海上特殊無線技士 | C | 31 |
| 14位 | 第四級海上無線通信士 | C | 30 |
| 15位 | 国内電信級陸上特殊無線技士 | C | 28 |
| 16位 | 航空特殊無線技士 | D | 24 |
| 17位 | 第三級アマチュア無線技士 | D | 18 |
| 18位 | 第二級陸上特殊無線技士 | D | 17 |
| 19位 | 第二級海上特殊無線技士 | D | 16 |
| 20位 | 第四級アマチュア無線技士 | D | 15 |
| 20位 | レーダー級海上特殊無線技士 | D | 15 |
| 20位 | 第三級陸上特殊無線技士 | D | 15 |
| 23位 | 第三級海上特殊無線技士 | D | 14 |
- 難易度ランキングの評価基準
-
本ランキングは、合格率だけで順位を決めたものではありません。日本無線協会が公表している試験科目・試験時間・電気通信術の内容・過去の試験問題をもとに、次の4項目を100点満点で採点しています。

無線資格ランキングの評価基準 ©︎資格会議メディア とくに配点を高くしたのが「学科の専門難度」です。無線工学の理論や計算問題を重視することで、技能試験や英語試験の有無だけではなく、技術試験そのものの難しさが順位に反映されるようにしています。
難易度は、総合点80点以上をS、65~79点をA、50~64点をB、25~49点をC、24点以下をDとしました。
なお、合格率は採点項目に含めていません。合格率は受験者の知識や実務経験、科目免除の有無、受験者数などによって変動するため、試験そのものの難しさとは必ずしも一致しないからです。
たとえば、受験者が少ない資格では、数人の合否によって合格率が大きく変わります。
以上の基準から、試験範囲に加えて電気通信術や英語も求められる第一級総合無線通信士を総合1位としました。一方、無線工学に限って比較した場合は、高度な理論と計算問題が出題される第一級陸上無線技術士が最高水準です。
以下では、順位順に各資格の概要と試験の特徴を紹介します。
1位. 第一級総合無線通信士
理論・語学と、通信技能の両方が問われる資格
第一級総合無線通信士は、海上・航空・陸上にまたがる無線通信を広く扱う資格です。モールス通信を含む通信操作に加え、船舶・航空機の無線設備などの技術操作も対象となります。
- 学科:無線工学3科目・法規・地理
- 語学:英語への対策も必要
- 技能:モールス送受信などの電気通信術
学科の理解に加え、反復練習で身につける通信技能も必要です。両方を並行して準備する点を、本ランキングでは高く評価しています。

2位. 第二級総合無線通信士
幅広い学科とモールスの習得が必要な資格
第二級総合無線通信士(二総通)は、船舶・航空・陸上の無線設備を一定の範囲で扱う資格です。一総通と比べると、国際通信や技術操作の範囲に制限があります。
- 学科:無線工学3科目・法規・地理
- 語学:英語への対策も必要
- 技能:和文・欧文のモールス送受信
第二級でも学科の種類は多く、語学や通信術にも学習時間を配分する必要があります。
工学の学習と並行して、和文・欧文のモールス送受信の練習を継続することが、対策のポイントになります。

3位. 第一級陸上無線技術士
無線工学の専門知識と計算力が問われる資格
第一級陸上無線技術士は、放送局や通信設備などの技術操作を広くカバーする資格です。無線設備の技術職を目指す際に候補となり、通信操作を中心とする資格とは役割が異なります。
- 試験科目:無線工学の基礎・A・Bと法規の4科目
- 出題範囲:回路・通信方式・アンテナ・電波伝搬・測定
- 理論と計算:仕組みの理解と計算問題への対応が必要
試験科目に英語と電気通信術はなく、学科4科目で専門的な知識が問われます。科目免除がない場合の試験時間は、4科目合計で9時間30分です。
出題分野ごとの特徴は、一陸技の難易度と科目別の難しさで詳しく解説しています。

4位. 第一級海上無線通信士
工学・英語・通信技能を幅広く学ぶ資格
第一級海上無線通信士(一海通)は、船舶や海岸局などの通信操作・技術操作に関わる資格です。モールス通信を除く海上通信を対象とし、海上の遭難・安全通信の仕組みであるGMDSSに対応した無線局でも活用できます。
- 学科:無線工学3科目・法規
- 語学:英語への対策も必要
- 技能:電話の送受話・直接印刷電信
モールスの実技はありませんが、電話の送受話やキーボード操作に慣れるための練習が必要です。無線工学や英語の学習と並行して実技の時間を確保することが、対策のポイントになります。

5位. 第二級陸上無線技術士
工学3科目と法規に向き合う技術系資格
第二級陸上無線技術士(二陸技)は、一定範囲の放送・通信設備などの技術操作を行える資格です。代表的な操作範囲は、空中線電力500W以下のテレビジョン放送局の無線設備や、テレビジョン放送局を除く2kW以下の無線設備などです。
- 試験科目:無線工学の基礎・A・Bと法規の4科目
- 学習範囲:回路や無線設備など、幅広い工学分野
- 理論と計算:仕組みの理解と計算問題への対応が必要
英語・電気通信術はなく、科目免除がない場合の試験時間は4科目合計で9時間30分です。担当したい設備が操作範囲に収まるかを確認し、一陸技と比較して選ぶとよいでしょう。

6位. 第二級海上無線通信士
学科と通信技能をバランスよく学ぶ資格
第二級海上無線通信士(二海通)は、船舶や海岸局などで、モールス通信を除く海上通信に携われる資格です。第一級と比べて技術操作の範囲が限られ、無線設備の調整や空中線電力などに制限があります。
- 学科:無線工学3科目・法規
- 語学:英語への対策も必要
- 技能:電話の送受話・直接印刷電信
試験科目の構成は一海通と共通しており、第二級でも学科と実技の両方への対策が必要です。
工学・法規・英語の学習と並行して、送受話とキーボード操作の練習を早い段階から進めることが、対策のポイントになります。

7位. 第三級総合無線通信士
和文・欧文モールスの実技対策が必要な資格
第三級総合無線通信士(三総通)は、一定範囲の漁船や漁業用海岸局、陸上の無線局などの通信に関わる資格です。第一級・第二級より操作範囲は限られますが、モールス通信を含む業務に対応します。
- 学科:無線工学の基礎・無線工学・法規
- 語学:英語への対策も必要
- 技能:和文・欧文のモールス送受信
第一級・第二級にある地理の試験はありませんが、モールス符号を聞き取り、正確に送るための反復練習が必要です。
通信術の経験がない場合は、問題集による学科学習と実技練習の時間をそれぞれ確保するとよいでしょう。

8位. 航空無線通信士
英語と正確な送受話も問われる航空資格
航空無線通信士は、航空会社のパイロットや航空交通管制の担当者など、航空分野の無線通信に携わる人が取得する資格です。航空機・航空局などの通信を対象とし、技術操作には一定の制限があります。
- 学科:無線工学・法規
- 語学:英語の筆記・会話試験
- 技能:電話の送受話
工学の計算や法規の知識に加え、英語の理解と正確な送受話の練習が必要です。
航空特殊無線技士とは操作範囲が異なるため、担当したい業務や扱う無線設備に合わせて選ぶとよいでしょう。

9位. 第三級海上無線通信士
工学1科目に加え英語と通信技能を学ぶ資格
第三級海上無線通信士(三海通)は、船舶や海岸局などで、GMDSSに対応した通信業務に活かせる資格です。技術操作は、電波の質に影響を与えない外部の切替操作などに限定されます。
- 学科:無線工学・法規
- 語学:英語の筆記・会話試験
- 技能:電話の送受話・直接印刷電信
第一級・第二級と比べて無線工学は1科目にまとまっていますが、送受話やキーボード操作の練習は必要です。
通信業務に加えて機器の調整・保守まで担当する場合は、必要な操作範囲を確認し、上位資格と比較して選ぶとよいでしょう。

10位. 第一級アマチュア無線技士
理論と計算力が問われるアマチュア最上位
第一級アマチュア無線技士は、アマチュア無線技士の最上位資格です。資格上はアマチュア局のすべての無線設備を操作範囲とし、より幅広い運用を楽しみたい人の目標になります。
- 学科:無線工学・法規の2科目(各30問)
- 理論と計算:工学の理解と計算問題への対応
- 試験時間:各2時間30分、合計5時間
モールスの実技試験はありません。学科対策では、見直しまで含めた時間配分を意識して問題を解く練習が大切です。
公式の試験問題を使い、計算でつまずく分野を重点的に復習するとよいでしょう。

11位. 第二級アマチュア無線技士
工学・法規を学び、運用の幅を広げる資格
第二級アマチュア無線技士(二アマ)は、空中線電力200W以下のアマチュア無線設備を操作できる資格です。第三級・第四級よりも、運用できる周波数帯や出力の選択肢が広がります。
- 学科:無線工学・法規の2科目
- 学習範囲:電気回路・無線機器・アンテナなど
- 試験時間:工学2時間・法規2時間30分
英語の試験やモールス送受信の実技試験はなく、学科の理解を中心に対策を進める資格です。
実際に使える周波数や出力は、資格の操作範囲と無線局に認められた範囲の両方に従うため、希望する運用に合わせて確認しておきましょう。

12位. 第一級陸上特殊無線技士
多重無線設備と通信方式の理解が鍵な資格
第一級陸上特殊無線技士(一陸特)は、固定局・基地局などにある一定範囲の多重無線設備の技術操作を行える資格です。携帯電話基地局やマイクロ波通信設備に関わる仕事などで候補になります。
- 学科:無線工学24問・法規12問
- 学習範囲:通信方式・多重無線設備など
- 試験時間:科目免除がない場合は合計3時間
英語や電気通信術の試験はなく、学科対策が中心です。
通信方式や無線設備の仕組みを理解することを意識して、問題演習を進めましょう。陸上無線技術士との役割の違いは、「一陸技と一陸特の違い」も参考にしてください。

13位. 第一級海上特殊無線技士
英会話と送受話の実技対策も必要な資格
第一級海上特殊無線技士(一海特)は、船舶の無線電話やデジタル選択呼出装置などを、定められた範囲で扱える資格です。国際VHFなどを用いた一定範囲の国際通信にも対応します。
- 学科:無線工学・法規
- 語学:英語(会話)の試験
- 技能:電話の送受話
第二級・第三級海上特殊無線技士と比べ、聞き取りや送受話の練習も必要になることが特徴です。学科の学習と並行して、音声を使った対策を進めましょう。
国際通信を行う予定がある場合は、使用する設備と資格の操作範囲を確認することも大切です。

14位. 第四級海上無線通信士
海上通信の工学・法規に集中して学ぶ資格
第四級海上無線通信士(四海通)は、一定範囲の船舶や海岸局の無線設備で、国内通信などに携われる資格です。国際通信にも対応する第一級〜第三級とは、操作範囲が異なります。モールス通信は扱えません。
- 学科:無線工学・法規の2科目
- 問題数:無線工学18問・法規14問
- 試験時間:工学2時間・法規1時間30
英語・電気通信術の試験はなく、無線工学と法規の理解を固めることが対策の中心になります。
第一級海上特殊無線技士と点数は近いものの、試験内容や扱える設備は異なります。語学・技能の有無に加えて、必要な操作範囲も確認して選ぶとよいでしょう。

15位. 国内電信級陸上特殊無線技士
和文モールスの反復練習が欠かせない資格
国内電信級陸上特殊無線技士は、陸上の一定の無線局で、国内向けの無線電信による通信操作を行うための資格です。固定局・基地局・陸上移動局などの電信通信が対象になります。
- 学科:法規の1科目
- 技能:和文モールスの送信・受信
- 実技条件:毎分75字で、送信・受信それぞれ約3分間
無線工学や英語の試験はありませんが、所定の速度で正確に送受信するための反復練習が必要です。
モールスの経験がない場合は、符号の暗記に加えて、音の聞き取りと電鍵を使った送信の練習を継続して進めましょう。

16位. 航空特殊無線技士
航空無線の基礎と送受話の技能を学ぶ資格
航空特殊無線技士は、自家用航空機などに関わる一定範囲の国内通信を対象とする資格です。航空運送事業に使用する航空機や、航空交通管制用の航空局の通信は対象外です。
- 学科:無線工学・法規(各12問)
- 試験時間:学科2科目で1時間(免除なしの場合)
- 技能:電話の送受話による実技試験
英語の科目はありませんが、欧文通話表を使って正確に伝え、聞き取る練習が必要です。
航空無線通信士とは操作範囲が異なるため、利用する航空機や担当業務に合う資格かを確認して選ぶとよいでしょう。

17位. 第三級アマチュア無線技士
実技試験なしでモールス通信も楽しめる資格
第三級アマチュア無線技士(三アマ)は、空中線電力50W以下で、定められた周波数範囲のアマチュア無線設備を操作できる資格です。第四級では対象外となるモールス通信も楽しめます。
- 学科:無線工学14問・法規16問
- 試験時間:2科目合わせて70分
- 合格条件:工学・法規の両方で合格基準を満たす必要
国家試験はCBT方式で、モールスの送受信を行う実技試験はありません。
工学・法規のどちらにも偏らず、問題演習を進めることが大切です。音声交信に加えてモールス通信にも取り組みたい場合は、第四級との操作範囲の違いも確認して選びましょう。

18位. 第二級陸上特殊無線技士
第三級より広い設備の操作を目指す資格
第二級陸上特殊無線技士(二陸特)は、第三級の操作範囲に加え、一定範囲の陸上用レーダーや小型の衛星通信設備なども扱える資格です。技術操作は、電波の質に影響を与えない外部の切替操作などに限定されます。
- 学科:無線工学12問・法規12問
- 試験時間:2科目合わせて60分
- 合格条件:工学・法規ともに12問中8問以上の正
英語・電気通信術の試験はなく、学科対策が中心です。国家試験はCBT方式で、会場の空き状況に合わせて受験日を選べます。
第三級より広い操作範囲が必要な場合は、使用する設備の種類・周波数・出力が資格の範囲に収まるかを確認しましょう。

19位. 第二級海上特殊無線技士
国内の海上通信に向け学科に集中できる資格
第二級海上特殊無線技士(二海特)は、船舶・海岸局などの一定の無線設備で、国内通信やレーダーの操作に携われる資格です。小型船舶などで使う無線設備に応じて選ぶ候補になります。
- 学科:無線工学12問・法規12問
- 試験時間:2科目合わせて60分(免除なしの場合)
- 合格条件:工学・法規ともに12問中8問以上の正解
英語・電気通信術の試験はなく、学科対策が中心で、国家試験はCBT方式で受験できます。
取得を検討する際は、国内通信で目的を満たせるか、使用する機器が操作範囲に入るかを確認しましょう。

20位. 第四級アマチュア無線技士
音声での交信から始めるアマチュア入門資格
第四級アマチュア無線技士(四アマ)は、趣味のアマチュア無線を始める際の入門資格です。一定の周波数帯で、空中線電力10W以下または20W以下の無線設備を扱えますが、モールス通信は操作範囲に含まれません。
- 学科:無線工学12問・法規12問
- 試験時間:2科目合わせて60分
- 合格条件:工学・法規ともに12問中8問以上の正解
国家試験はCBT方式で、英語や送受信の実技試験はありません。無線の基礎知識と運用に関するルールを理解することが学習の中心です。
音声での交信から始めたい場合の候補となり、将来使いたい周波数帯や出力、モールス通信への関心も踏まえて、第三級と比較するとよいでしょう。

20位. レーダー級海上特殊無線技士
レーダーの仕組みと法規に絞って学ぶ資格
レーダー級海上特殊無線技士は、船舶局・海岸局などのレーダーについて、電波の質に影響を与えない外部の操作を行うための資格です。海上の無線資格の中でも、対象設備をレーダーに絞っています。
- 学科:無線工学12問・法規12問
- 試験時間:2科目合わせて60分
- 学習内容:レーダーの仕組み・操作と関連法規
英語・電気通信術の試験はなく、学科対策が中心です。無線電話の通信操作は対象外のため、レーダーだけを使うのか、無線電話による通信も必要なのかを確認しましょう。
船で無線電話も使う場合は、海上特殊無線技士のほかの級と比較するとよいでしょう。

20位. 第三級陸上特殊無線技士
業務無線の操作に向け基礎から学ぶ資格
第三級陸上特殊無線技士(三陸特)は、固定局・基地局・陸上移動局などの一定の無線設備で、電波の質に影響を与えない外部の切替操作などを行える資格です。職場の業務無線など、対象設備に応じて活用します。
- 学科:無線工学12問・法規12問
- 試験時間:2科目合わせて60分
- 合格条件:工学・法規ともに12問中8問以上の正解
英語・電気通信術の試験はなく、国家試験はCBT方式で受験できます。操作できる周波数帯・出力には条件があり、レーダーや衛星通信に使う多重無線設備は対象外です。
職場で扱う設備が操作範囲に収まるかを確認して選びましょう。具体的な活用先は、「第三級陸上特殊無線技士の仕事内容」で紹介しています。

23位. 第三級海上特殊無線技士
正誤式で海上無線の基礎を問う入門資格
第三級海上特殊無線技士(三海特)は、船舶の一定の無線電話による国内通信や、一定範囲の船舶用レーダーの操作に対応する資格です。無線電話は、所定の周波数範囲で空中線電力5W以下の設備が対象になります。
- 学科:無線工学10問・法規20問(正誤式)
- 試験時間:2科目合わせて60分(科目免除なし)
- 合格条件:工学6問以上・法規12問以上の正解
英語・電気通信術の試験はなく、国家試験はCBT方式で受験できます。第二級より操作範囲が限られるため、使いたい無線機やレーダーが資格の範囲に収まるかを確認しましょう。
通信の目的と設備の仕様を照らし合わせて、必要に応じて第二級と比較するとよいでしょう。

目的別に選ぶおすすめの無線資格
無線資格を選ぶときは、「設備の技術職に就きたい」「船や航空機で通信を行いたい」「趣味で交信を楽しみたい」といった目的を整理しましょう。
ここでは、利用場面に合わせて候補を絞る考え方を紹介します。
放送・通信の技術職なら陸上無線技術士
テレビやラジオの放送設備、通信会社の送信設備などを技術面から支えたい人には、第一級・第二級陸上無線技術士が向いています。
活用を考えやすい仕事には、次のようなものがあります。
- 放送局の送信設備の運用・保守
- 通信事業者の固定局などの技術管理
- 官公庁や防災分野の無線設備の保守
第一級は幅広い無線設備の技術操作に対応できるため、将来担当する設備の選択肢を広げたい人に適しています。第二級にも放送・通信分野での活用先がありますが、設備の空中線電力などに制限があります。
すでに希望する職種があるなら、その仕事で求められる級を確認し、これから進路を広く検討する人は、現在の知識や学習に使える時間も踏まえ、第一級を目標にする方法があります。
基地局・業務無線なら陸上特殊無線技士
携帯電話基地局や固定無線回線など、扱いたい設備が具体的に決まっている人は、陸上特殊無線技士を検討するとよいでしょう。
例えば、一定範囲の多重無線設備の技術操作に関わる仕事では第一級、職場の業務用無線設備では条件に応じて第二級・第三級が候補になります。同じ「通信の仕事」でも、担当する設備によって必要な級は変わります。
就職・転職を考えているなら、求人票の「仕事内容」と「必要な資格」をセットで見ることがポイントです。一陸特が指定されている仕事なら、その取得を目標にし、あわせて設備の点検や測定など、現場で使う知識を学ぶ計画を立てられます。
船舶の通信なら海上系資格
海上系資格は、船舶の通信業務を仕事にしたいのか、小型船舶の無線やレーダーを使いたいのかで、候補が分かれます。主な使い方を整理すると、次のとおりです。
| 目的・利用場面 | 候補となる資格 |
|---|---|
| GMDSSに対応した船舶・海岸局で通信業務に携わる | 第一級~第三級海上無線通信士 |
| 小型船舶などで一定範囲の国内通信を行う | 第二級・第三級海上特殊無線技士 |
| 一定範囲の国際通信を含む船舶の無線電話を使う | 第一級海上特殊無線技士 |
| 海上のレーダー操作を目的に取得する | レーダー級海上特殊無線技士 |
GMDSSは、海上の遭難・安全通信の仕組みです。対応する船舶や海岸局での仕事を目指す場合は、通信業務に加えて、どこまで設備の技術操作を担当するかによっても取得する級が変わります。
小型船舶で使う場合も、無線電話だけか、レーダーも使うかで必要な範囲が異なります。船の大きさに加え、国内・国際通信の違いと搭載する機器から選ぶことが大切です。
航空分野なら担当する通信業務で選ぶ
航空分野では、どの航空機・無線局の通信を担当するかが資格選びの基準になります。主な選択肢は、航空無線通信士と航空特殊無線技士です。
- 航空無線通信士:航空会社のパイロットや航空交通管制など、航空機の運航に関わる幅広い通信業務を目指す人向け
- 航空特殊無線技士:自家用航空機などで、定められた範囲の国内通信を行いたい人向け
航空特殊無線技士は、航空運送事業に使う航空機や航空交通管制用の航空局を対象としていません。航空会社での運航や管制の仕事を目指すなら、航空無線通信士を軸に考えましょう。
パイロット養成機関などで学ぶ予定がある人は、訓練の進め方に合わせて資格を取得する時期を決めておくと、操縦の学習と無線の対策を組み合わせやすくなります。
趣味で始めるなら第三級・第四級アマチュア無線技士
趣味として無線を楽しむなら、第三級・第四級アマチュア無線技士が出発点になります。選ぶときは、まず「どのような交信をしてみたいか」を考えてみましょう。
音声でのやり取りから始めたい人は、第四級が候補です。無線の基礎や運用のルールを学び、資格の操作範囲に合った無線機で交信を楽しめます。
一方、モールス通信にも挑戦したい人や、周波数・出力の選択肢を広げたい人には第三級が向いています。第三級の国家試験は第四級を持っていなくても受験できるため、最初から第三級を目指すことも可能です。
使ってみたい無線機や興味のある通信方法を調べてから選ぶと、資格取得後の楽しみも具体的になります。
無線資格の取得方法と勉強の進め方
同じ資格でも、国家試験を受けるか、養成課程を利用するかで取得までの進め方が変わります。
候補が決まったら、利用できる取得方法と科目免除を確認し、自分に必要な学習を整理しましょう。
国家試験と養成課程を比較する
無線資格の取得方法には、国家試験に合格する方法のほか、対象資格の養成課程を修了する方法があります。学び方と確認事項の違いは、次のとおりです。
| 取得方法 | 学習・試験の進め方 | 事前に確認すること |
|---|---|---|
| 国家試験 | 独学や講座で準備し、日本無線協会が実施する試験を受験する | 試験科目、試験日、試験方式、科目免除の対象 |
| 養成課程 | 認定された講習で所定の授業を受け、修了試験に合格する | 対象資格、受講条件、授業時間、受講料、開催方法 |
日本無線協会では、第一級~第三級陸上特殊無線技士や航空特殊無線技士などの養成課程を実施しています。ただし、第一級陸上特殊無線技士や航空無線通信士の養成課程には受講条件があります。
養成課程も、受講するだけで修了できる制度ではありません。必要な授業を受けて修了試験に合格し、その後に免許申請を行います。通学・受講に使える時間も含めて、無理なく進められる方法を選びましょう。
公式問題と科目免除から学習計画を立てる
教材を選ぶ前に、まずは公式問題で出題内容を確かめてみましょう。日本無線協会では、CBT対象以外の資格は過去1年分の試験問題と解答を、CBT対象資格は例題を公開しています。
問題を解くときは、正答数に加えて、「どこでつまずいたのか」を確認することが大切です。原因を分けると、必要な勉強が見えてきます。
- 計算問題が解けない:必要な公式と、式を立てる手順を確認する
- 専門用語が分からない:無線機器の役割や通信の仕組みから学ぶ
- 法規の選択肢で迷う:似た条件や数値の違いを整理する
あわせて確認したいのが、科目合格や保有資格による免除制度です。
一陸技や二陸技などの対象資格では、合格した学科について、試験が行われた月の翌月初めから3年以内に実施される同じ資格の試験で、申請により免除を受けられます。複数回の受験に分けて、合格科目をそろえる方法もあります。
免除は申請が必要なため、対象科目と手続きを確認したうえで、実際に受験する科目へ学習時間を配分しましょう。
まとめ
無線資格は、取得後にどのような仕事や交信をしたいかまで考えると、自分に合った目標を決めやすくなります。
気になる資格が見つかったら、資格が必要になる時期と、週に確保できる学習時間を書き出してみましょう。
今の仕事で使う資格と、将来の目標にしたい資格を整理すれば、取得する順番も見えてきますので、仕事や趣味で活かす日を見据えて、生活のペースに合った学習を進めていきましょう。

参考資料
- 日本無線協会:総合無線従事者
- 日本無線協会:無線従事者の資格と操作等の範囲
- 日本無線協会:受験案内
- 日本無線協会:資格別・科目別試験問題数と試験時間
- 日本無線協会:電気通信術の試験方法
- 日本無線協会:試験問題と解答
- 日本無線協会:陸上無線従事者
- 日本無線協会:海上無線従事者
- 日本無線協会:航空無線従事者
- 日本無線協会:アマチュア無線従事者
- 日本無線協会:国家試験についてのFAQ
- 日本無線協会:養成課程についてのFAQ
- 情報通信振興会:第三級陸上特殊無線技士養成課程のよくある質問

