2級自動車整備士(シャシ)で就職できる仕事とは?年収・将来性まで徹底解説
2級自動車シャシ整備士は、自動車のシャシまわりの点検・整備・修理を担う国家資格です。
車を安全に走らせるうえでは、エンジンだけでなく、ブレーキ、ステアリング、サスペンション、駆動系、タイヤまわりなどの「シャシ」も重要ですが、「この資格で本当に就職や転職に有利なのか」「どの程度の年収が期待できるのか」「将来も需要はあるのか」といった疑問を持つ人は少なくありません。
本記事では、2級自動車シャシ整備士で就職できる仕事の具体像、業界別の活かし方、年収水準、そして将来性までを解説します。

2級自動車シャシ整備士とはどんな資格?
2級自動車シャシ整備士は、自動車整備士技能検定制度に基づく国家資格です。
自動車のシャシ部分について、点検、整備、修理、故障判断を行うための知識と技能を証明する資格です。
シャシとは、自動車の車台や走行装置まわりを指す言葉で車を「走る」「曲がる」「止まる」状態に保つための重要な部分を指しています。
具体的には、ブレーキ、ステアリング、サスペンション、車軸、クラッチ、トランスミッション、プロペラシャフト、デファレンシャル、ホイール、タイヤまわりなどが関係します。
自動車整備の現場では、エンジンが正常でも、ブレーキや足回りに不具合があれば安全に走ることはできません。
ブレーキの効きが悪い、ハンドルが取られる、走行中に異音がする、タイヤが片減りする、段差で大きな振動が出る、車体が安定しないといった症状は、シャシまわりの整備と深く関係します。
2級自動車シャシ整備士は、こうした車両の基本性能を支える部分を学ぶ資格です。
試験では、シャシ構造、ブレーキ装置、ステアリング装置、サスペンション、動力伝達装置、電気装置、法令、安全作業、整備機器などが問われますが、難易度は中程度です。
資格だけで高年収が保証されるわけではありませんが、車両の安全性に直結するシャシまわりの知識を持つことは、整備士として大きな強みになります。
2級自動車シャシ整備士で就職できる主な仕事
2級自動車シャシ整備士は、車両の安全走行に関わる整備で活かされます。
ここでは、代表的な職種を紹介します。
1, 民間整備工場・車検工場の整備士
1つ目は、民間整備工場や車検工場で整備士として働く仕事です。
民間整備工場では、乗用車、軽自動車、商用車、トラック、バンなど、さまざまな車両の点検、車検整備、一般整備、故障修理などを行います。
2級自動車シャシ整備士が活きる理由は、車検や定期点検ではシャシまわりの確認が欠かせないためです。ブレーキの摩耗、足回りのガタ、タイヤの偏摩耗、ステアリングの不具合、サスペンションの劣化などは、車の安全性に直結します。
年収は330万〜580万円程度が目安です。若手整備士の場合は300万円台から始まることもありますが、車検整備、故障診断、自動車検査員、整備主任者、顧客説明までできるようになると、600万円以上を目指しやすくなります。
シャシの知識がある整備士は、安全に関わる部分を正しく判断できる人材として評価されやすいでしょう。
2, 自動車ディーラーの整備士
2つ目は、自動車ディーラーで整備士やサービススタッフとして働く仕事です。
自動車ディーラーでは、メーカー車両の点検、車検整備、リコール対応、一般整備、故障診断、部品交換、顧客への整備内容の説明などを担当します。
2級自動車シャシ整備士が評価される理由は、ディーラーでもシャシまわりの整備が日常的に行われるためです。足回りの異音、ブレーキの摩耗、ハンドルの違和感、タイヤの偏摩耗、下回りの損傷などは、点検や車検で重要な確認項目になります。
年収は350万〜600万円程度が目安です。2級ガソリン自動車整備士やメーカー認定資格と組み合わせると、より評価されやすくなります。
自動車検査員、サービスフロント、工場長候補へ進むと、700万円以上を目指せる場合もあるでしょう。
3, タイヤ・ブレーキ専門店の整備スタッフ
3つ目は、タイヤ、足回り、ブレーキを専門的に扱う整備スタッフです。
タイヤ専門店やカー用品店、足回り専門店では、タイヤ交換、ホイール交換、アライメント調整、ブレーキパッド交換、サスペンション交換、ショックアブソーバー交換、車高調整、異音点検などを行います。
2級自動車シャシ整備士が活きる理由は、タイヤや足回りの整備がシャシの知識と直結するためです。ブレーキ、サスペンション、ステアリング、タイヤの状態を正しく理解できる人材は、安全性に関わる整備で評価されやすくなります。
年収は320万〜550万円程度が目安です。店舗スタッフとして入る場合は年収がやや抑えられることもありますが、足回り診断、アライメント調整、ブレーキ整備、顧客説明、店舗管理までできる人は、より高い年収を目指しやすくなります。
4, 商用車の整備士
4つ目は、トラック、バス含めた商用車の整備士です。
トラックやバスでは、エンジンだけでなく、ブレーキ、サスペンション、ステアリング、車軸、タイヤ、シャシフレーム、駆動系などの整備がとても重要です。
車両重量が大きく、走行距離も長いため、シャシまわりへの負担が乗用車より大きくなります。
2級自動車シャシ整備士が評価される理由は、商用車ではシャシまわりの不具合が安全運行に直結するためです。
ブレーキの効き、足回りの損傷、タイヤの摩耗、車軸まわりの異常、ステアリングのガタなどを見落とすと、重大な事故につながる可能性があります。
年収は380万〜650万円程度が目安です。2級ジーゼル自動車整備士と組み合わせると、トラックやバス整備ではより評価されやすくなります。自動車検査員や整備主任者、工場長候補へ進むと、700万〜850万円程度を目指せる場合もあります。
5, 自動車検査員・整備主任者候補
5つ目は、自動車検査員、整備主任者、工場長候補として働く仕事です。
自動車検査員は車検の完成検査を行い、整備主任者は整備作業の管理、保安基準への適合確認、整備士への指導などを担当します。工場長になると、整備工場全体の品質、工程、安全、売上、顧客対応、人材管理、設備管理まで関わります。
2級自動車シャシ整備士が評価される理由は、車検や検査業務では、シャシまわりの判断が重要になるためです。ブレーキ、ステアリング、サスペンション、タイヤ、下回りの状態は、保安基準や安全性に直結します。
年収は450万〜750万円程度が目安です。自動車検査員や整備主任者として経験を積むと、整備士の中でも比較的高い年収を目指しやすくなります。
工場長やサービスマネージャーに進むと、800万円以上を狙える場合もあるでしょう。
2級自動車シャシ整備士の年収目安
2級自動車シャシ整備士の年収は、資格そのものだけでなく、整備経験、勤務先の規模、車検整備の経験、足回りやブレーキの専門性、自動車検査員の有無、ほかの整備士資格との組み合わせによって変わります。
未経験や若手整備士の場合は280万〜380万円程度から始まることが多く、車検整備やシャシまわりの整備経験を積むことで350万〜600万円程度を目指しやすくなります。
自動車検査員、整備主任者、工場長候補になると、700万円以上も現実的です。
| 職種・業界 | 年収目安 |
|---|---|
| 若手整備士・整備補助 | 280万〜380万円 |
| 民間整備工場・車検工場の整備士 | 330万〜580万円 |
| 自動車ディーラーの整備士・サービススタッフ | 350万〜600万円 |
| タイヤ・足回り・ブレーキ専門店の整備スタッフ | 320万〜550万円 |
| トラック・バス・商用車の整備士 | 380万〜650万円 |
| 自動車検査員・整備主任者 | 450万〜750万円 |
| 工場長・サービスマネージャー候補 | 600万〜850万円 |
| 整備部門・サービス部門の管理職 | 700万〜1,000万円以上 |
2級自動車シャシ整備士は、資格を取っただけで高年収が決まる資格ではありません。
しかし、車検、足回り、ブレーキ、商用車整備の現場では実務に近い資格です。シャシまわりは車の安全性に関わるため、確実に点検・整備できる人材は重宝されます。
年収アップを目指すなら、2級自動車シャシ整備士に加えて、2級ガソリン自動車整備士、2級ジーゼル自動車整備士、自動車検査員、整備主任者、メーカー認定資格、タイヤ・アライメント関連の技能、電子制御装置整備の知識などを組み合わせるとよいでしょう。
特に、整備業界では「車検ができる」「ブレーキや足回りが見られる」「故障診断ができる」「顧客に説明できる」人材は評価されます。
シャシの知識に加えて、顧客対応、品質管理、若手指導までできるようになると、年収を伸ばしやすくなります。
2級自動車シャシ整備士の将来性
2級自動車シャシ整備士の将来性は、車検整備、足回り整備、商用車整備、電動車の普及、先進安全装置の広がりと結びついており、十分にあります。
市場動向として、自動車は今後も生活や仕事に欠かせない移動手段です。
新車販売に波があっても、すでに走っている車の点検、車検、修理、メンテナンスは必要です。その中でも、ブレーキ、タイヤ、サスペンション、ステアリングなどのシャシまわりは、安全に直結するため、整備需要がなくなりにくい分野です。
AI代替可能性については、一部の業務は効率化される可能性がありますが、仕事がAIに完全に置き換わる可能性は低いです。
実際の整備現場では、異音、振動、ハンドルの違和感、ブレーキの効き、タイヤの摩耗、下回りの損傷など、人が実車を見て判断する場面が多くあるためです。
また、電気自動車の普及によってエンジン整備は一部減る可能性がありますが、シャシまわりの整備は残ります。
電気自動車にも、ブレーキ、タイヤ、サスペンション、ステアリング、車軸、駆動系、冷却系があります。むしろ電気自動車は車両重量が重くなることもあり、タイヤや足回りへの負荷が注目されています。
2級自動車シャシ整備士はこんな人におすすめ
2級自動車シャシ整備士は、車検整備、足回り整備、ブレーキ整備、タイヤまわり、商用車整備に関わりたい人におすすめの資格です。
特に、民間整備工場、車検工場、自動車ディーラー、カー用品店、タイヤ専門店、足回り専門店、トラック・バス整備会社などで働きたい人に向いています。
エンジンだけでなく、車両全体の安全性を見られる整備士を目指す人に相性があります。
まとめ
2級自動車シャシ整備士は、自動車のシャシまわりの点検・整備・修理を担う区分に位置づけられる国家資格です。
民間整備工場・車検工場の整備士、自動車ディーラーの整備士、タイヤ・足回り・ブレーキ専門店の整備スタッフ、トラック・バス・商用車の整備士、自動車検査員・整備主任者・工場長候補などで活かせます。
資格だけで高年収が保証されるわけではありませんが、車検整備、足回り整備、ブレーキ整備、商用車整備の現場では実務に結びつきやすい資格です。
よくある質問(FAQ)
- Q1, 2級自動車シャシ整備士は就職や転職に有利ですか?
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2級自動車シャシ整備士は、民間整備工場、車検工場、自動車ディーラー、カー用品店、タイヤ専門店、トラック・バス整備会社などで評価されることがあります。
- Q2, 年収はどのくらいですか?
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2級自動車シャシ整備士を活かせる仕事では、若手整備士で280万〜380万円程度、経験者で350万〜600万円程度が目安です。
- Q3, 難易度はどれくらいですか?
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2級自動車シャシ整備士は、自動車整備士資格の中では中程度の難易度です。
- Q4, どのような仕事で活かせますか?
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民間整備工場・車検工場の整備士、自動車ディーラーの整備士、タイヤ・足回り・ブレーキ専門店の整備スタッフ、トラック・バス・商用車の整備士、自動車検査員・整備主任者候補などで活かせます。
- Q5, 2級ガソリン自動車整備士との違いは何ですか?
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2級ガソリン自動車整備士は、ガソリンエンジン車を中心に扱う資格です。エンジン、燃料装置、点火装置、冷却装置、排気装置などと相性があります。
一方、2級自動車シャシ整備士は、ブレーキ等の車両の走行安全に関わる部分に強い資格です。整備士として幅広く働くなら、2級ガソリン自動車整備士と組み合わせることで、より実務に活かしやすくなります。
- Q6, 3級自動車シャシ整備士との違いは何ですか?
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3級自動車シャシ整備士は、シャシまわりの基本的な整備を行うための資格です。
一方、2級自動車シャシ整備士は、自動車の一般的な整備ができることを示す2級区分の資格であり、より広い範囲の点検、整備、修理に関わりやすくなります。車検整備や足回り整備で評価されやすいのは、一般的には2級自動車シャシ整備士です。
