キャリアコンサルタントで就職できる仕事とは?年収・将来性まで徹底解説

Nishida

キャリアコンサルタントは、職業選択や職業生活設計、職業能力開発に関わる国家資格です。

就職・転職相談や企業内のキャリア面談で活かせる資格と言われていますが、「就職や転職にどう活かせるのか」「年収はどの程度か」「将来も需要があるのか」と疑問を持つ人は少なくありません。

本記事では、キャリアコンサルタントで就職できる仕事の具体像、年収水準、将来性までをわかりやすく解説します。

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資格の取り方から仕事での活かし方まで解説する「資格会議メディア」編集部。 就職・転職・年収の観点で、資格の実用性をわかりやすく整理しています。

キャリアコンサルタントとはどんな資格?

キャリアコンサルタントは、職業能力の開発・向上に関する相談に応じるための国家資格です。相談者が自分の経験や価値観、強み、課題を整理し、今後の働き方や学び方を考えられるように支援します。

図:キャリアコンサルタント ©︎資格会議メディア

仕事内容としては、求職者の就職相談、転職希望者の面談、履歴書や職務経歴書の作成相談、面接対策、社内のキャリア面談、学生の進路相談などがあります。単に求人を紹介するのではなく、相談者が納得感のある意思決定を行えるように関わる点が特徴です。

受験するには、厚生労働大臣が認定する養成講習を修了するルート、キャリアコンサルティングに関する3年以上の実務経験をもとに受験するルート、キャリアコンサルティング技能検定の一部合格をもとに受験するルートなどがあります。

試験は学科試験と実技試験で構成されます。難易度は国家資格の中で極端に高いわけではありませんが、実技試験ではロールプレイ、口頭試問、論述対策が必要になるため、知識だけでなく面談力も問われます。

取得すると、相談業務の基礎を体系的に学んでいることを示せます。ただし、資格だけで高収入が保証されるわけではなく、面談力、人材業界の知識、労働法令、求人市場への理解、人事や教育機関での経験などと組み合わせることで評価されやすくなります。

キャリアコンサルタントで就職できる主な仕事

キャリアコンサルタントは、就職・転職相談、企業内の面談、学校での進路相談、公的就労支援などで活かされます。

ここでは、代表的な職種を紹介します。

1, 人材紹介・人材派遣会社のキャリアアドバイザー

人材紹介会社や人材派遣会社のキャリアアドバイザーは、転職希望者や派遣登録者と面談し、希望条件、経験、スキル、転職理由、今後の方向性を確認したうえで、求人紹介や選考対策を行う仕事です。

候補者の状況を整理し、応募先企業との間に入りながら、入社までの意思決定をサポートします。

キャリアコンサルタントが活きる理由は、面談の質を高められるためです。

人材業界では、求人を紹介するだけでなく、なぜ転職したいのか、何を優先したいのか、どのような環境で力を発揮できるのかを整理する力が求められます。資格で学ぶ傾聴、自己理解、仕事理解、意思決定支援の考え方は、候補者との面談で活かしやすい内容です。

年収は、未経験のキャリアアドバイザーで350万〜450万円程度、経験者で450万〜650万円程度が目安です。

成果報酬型の人材紹介会社では、実績に応じて700万円以上を目指せる場合もあります。ただし、営業要素が強い職種でもあるため、資格だけでなく、求人理解、企業折衝、数字管理、クロージング力も重要になります。

2, 企業人事・人材開発部門のキャリア面談担当

企業の人事部門では、従業員の配置、異動、評価、研修、キャリア面談、退職防止、管理職面談などを行います。キャリアコンサルタントを持っていると、従業員の働き方や今後の役割について面談する場面で活かせます。

キャリアコンサルタントが活きる理由は、従業員の本音や不安を引き出しながら、本人の希望と会社の方向性をすり合わせる力を学べるためです。

人事担当者が一方的に配置や研修を決めるのではなく、本人の価値観や中長期的な目標を踏まえて対話できる点は、企業内でも評価されやすいでしょう。

年収は、人事担当者で400万〜600万円程度、人材開発や組織開発に関わる経験者で500万〜800万円程度が目安です。人事制度設計、採用、研修企画、労務管理、組織開発の経験と組み合わせると、管理職として800万円以上を目指せる場合もあります。

3, 大学・専門学校のキャリアセンター職員

大学や専門学校のキャリアセンター職員は、学生の就職活動や進路選択をサポートする仕事です。学生との個別面談、エントリーシートや履歴書の添削、面接対策、学内説明会の運営、企業との関係構築、就職ガイダンスの企画などを行います。

キャリアコンサルタントが活きる理由は、学生が自分の強みや価値観を整理し、納得して進路を選べるように関われるためです。

学生の中には、やりたい仕事が分からない、自己PRが書けない、面接に苦手意識がある、内定が出ずに不安を抱えている人もいます。そのような場面で、相談者に寄り添いながら考えを整理する力が役立ちます。

年収は、大学や専門学校のキャリアセンター職員で300万〜500万円程度が目安です。契約職員や非常勤相談員として働く場合は、年収がやや低めになることもあります。

一方で、大学職員として正規雇用される場合や、就職支援部門の管理職になる場合は、500万〜700万円程度を目指せる場合があります。

4, 公的就労支援機関・自治体事業の相談員

公的就労支援機関や自治体の就労支援事業では、求職者、若年層、女性、シニア、障害のある人、生活困窮者、長期離職者など、さまざまな背景を持つ人の就職相談に対応します。

ハローワーク関連の窓口、若者サポートステーション、自治体の就労支援センター、再就職支援事業などが代表的です。

キャリアコンサルタントが活きる理由は、相談者の話を丁寧に聴き、状況に合わせた支援方針を考えられるためです。

公的支援では、短期的な就職だけでなく、相談者が継続して働ける状態を整えることも重要になります。資格で学ぶ倫理、守秘義務、面談技法、関係機関との連携は、公的分野との相性が高い内容です。

年収は、就労支援相談員で300万〜450万円程度が目安です。自治体や受託事業では契約職員や非常勤の求人も多く、安定性や年収は勤務形態によって差があります。

一方で、事業責任者、センター長、専門相談員として経験を積むと、450万〜600万円程度を目指せる場合があります。

5, 独立キャリアコンサルタント・研修講師

キャリアコンサルタントは、独立して個人向け相談、企業研修、管理職向け面談研修、再就職支援、学生向け講座、オンライン相談などを行う道もあります。

近年は、オンライン面談やSNS発信、専門分野に特化した相談サービスも増えており、働き方の自由度は高まっています。

ただし、独立は資格を取ればすぐに安定収入が得られる働き方ではありません。

相談者を集める力、法人営業、講座設計、発信力、専門領域の明確化、実績づくりが必要になります。

キャリアコンサルタントが活きる理由は、相談業務を行ううえでの信頼性を示しやすいからです。特に法人向け研修や公的事業に関わる場合、国家資格を持っていることが応募条件や評価項目になることがあります。

年収は、独立直後であれば副業収入として年間200万円程度から始まることもあります。

案件を安定して獲得できる人は400万〜700万円程度、法人研修や顧問契約を持つ人は800万円以上を目指せる場合もあります。ただし、個人差が大きく、営業力と専門性が収入を左右します。

キャリアコンサルタントの年収目安

キャリアコンサルタントの年収は、勤務先、雇用形態、経験年数、担当領域、営業要素の有無によって大きく変わります。

資格単体で年収が決まるというより、人材業界、人事、教育機関、公的支援、研修講師など、どの領域で使うかによって収入レンジが変わります。

職種・業界年収目安
未経験・相談補助スタッフ280万〜380万円
就労支援相談員・公的機関の相談員300万〜450万円
大学・専門学校のキャリアセンター職員300万〜500万円
人材紹介会社のキャリアアドバイザー350万〜650万円
企業人事・人材開発担当400万〜700万円
人事・人材開発マネージャー600万〜900万円
研修講師・法人向けキャリア支援担当400万〜800万円
独立キャリアコンサルタント200万〜1,000万円以上

管理職や独立を目指す場合は、キャリアコンサルタントに加えて、キャリアコンサルティング技能士、産業カウンセラー、社会保険労務士、中小企業診断士、MBA、人事労務経験、研修講師経験などを組み合わせると、より高い年収を狙いやすくなります。

キャリアコンサルタントの将来性

キャリアコンサルタントの将来性は、働き方の多様化、人材流動化、リスキリング、人的資本経営、企業内のキャリア自律の流れと関係しています。

かつては、同じ会社で長く働き、会社が配置や昇進を決める働き方が一般的でした。

しかし現在は、転職、副業、学び直し、リモートワーク、ジョブ型雇用、定年後の再就職など、働き方の選択肢が増えています。その分、自分がどのような仕事を選び、どのように能力を伸ばすかを考える機会も増えています。

AI代替可能性については、一定の業務は効率化されるでしょう。一方で、キャリアコンサルタントの仕事が完全にAIに置き換わる可能性は低いと考えられます。

相談者の迷い、不安、葛藤、家庭事情、職場での人間関係、過去の経験への意味づけなどは、単純な情報整理だけでは扱いきれません。

相談者が自分の言葉で考え、納得して行動に移るには、対話の中で気づきを得るプロセスが重要です。

ただし、将来性を高めるには、資格だけに頼らないことが大切です。

人材業界であれば求人市場や業界知識、企業人事であれば制度や組織開発、教育機関であれば学生支援、公的機関であれば福祉や労働政策への理解が必要になります。AIを使いこなしながら、対話力と専門領域を掛け合わせられる人ほど、今後も評価されやすいでしょう。

キャリアコンサルタントはこんな人におすすめ

キャリアコンサルタントは、人の仕事や働き方に関心がある人におすすめの資格です。

相談者の話を丁寧に聴き、その人が自分の考えを整理できるように関わる仕事であるため、人と向き合うことにやりがいを感じる人に向いています。

まとめ

キャリアコンサルタントは、職業選択、職業生活設計、職業能力開発に関する相談に応じる国家資格です。登録制の名称独占資格であり、守秘義務や5年ごとの更新制度がある点も特徴です。

就職先としては、人材紹介会社、人材派遣会社、企業人事、大学・専門学校のキャリアセンター、公的就労支援機関、自治体事業、研修会社、独立相談業などがあります。

資格を活かせる領域は広いものの、実際の評価は、面談経験、業界知識、人事経験、営業力、研修設計力などとの組み合わせで決まります。

キャリアコンサルタントを活かすには、資格取得後に実務経験を積み、得意領域を作ることが大切です。

人材業界、企業人事、教育機関、公的支援、独立相談など、自分がどの領域で専門性を伸ばすのかを考えながら活用すると、長く役立つ資格になるでしょう。

よくある質問(FAQ)

Q
Q1, 就職や転職に有利な資格ですか?

キャリアコンサルタントは、人材紹介会社、人材派遣会社、企業人事、大学・専門学校のキャリアセンター、公的就労支援機関などへの就職・転職で有利になることがあります。

ただし、資格だけで採用が決まるわけではありません。面談経験、人事経験、営業経験、教育機関での学生対応経験などと組み合わせることで、より評価されやすくなります。

Q
Q2, 年収はどのくらいですか?

未経験の場合は280万〜380万円程度、就労支援相談員や学校職員では300万〜500万円程度、人材紹介会社や企業人事では400万〜700万円程度が目安です。

管理職、法人研修、独立相談、専門領域を持つコンサルタントとして経験を積むと、800万円以上を目指せる場合もあります。

Q
Q3, 難易度はどれくらいですか?

キャリアコンサルタントは、国家資格の中では極端に難しい資格ではありませんが、学科試験と実技試験の両方に対策が必要です。

特に実技試験では、論述、ロールプレイ、口頭試問があるため、知識の暗記だけでは対応しにくい面があります。面談の流れや相談者との関わり方を実践的に練習することが大切です。

Q
Q4, 未経験でも受験できますか?

未経験でも、厚生労働大臣が認定する養成講習を修了すれば受験資格を得られます。

一方で、養成講習を受けない場合は、キャリアコンサルティングに関する3年以上の実務経験などが必要になります。まずは自分がどの受験資格に該当するかを確認することが重要です。

Q
Q5, キャリアコンサルティング技能士との違いは何ですか?

キャリアコンサルタントは、登録制の名称独占国家資格です。

一方、キャリアコンサルティング技能士は国家検定であり、2級は熟練レベル、1級は指導者レベルに位置づけられます。キャリアコンサルタントとして実務経験を積んだ後、より高度な面談力や指導力を証明したい場合に技能士を目指す流れになります。

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