無線

【2026年最新版】一陸技の科目免除になる資格は?有効期限・申請方法も解説

シンプル
Yoshiki

一陸技(第一級陸上無線技術士)の国家試験は、無線工学の基礎、無線工学A、無線工学B、法規の4科目で実施されます。

過去の科目合格や保有資格などによっては、一部の科目を免除できる制度があります。

ただし、「一総通を持っていると何が免除されるのか」「二陸技や一陸特も対象になるのか」「科目合格はいつまで使えるのか」と、条件の違いに迷う人も多いでしょう。

本記事では、一陸技を受験するときの科目免除に絞り、対象資格、科目合格の有効期限、認定学校・業務経歴の条件、申請方法を解説します。

【2027年版】一陸技とは?第一級陸上無線技術士のできること・難易度・年収を解説
【2027年版】一陸技とは?第一級陸上無線技術士のできること・難易度・年収を解説
資格会議
資格会議
資格会議メディア編集部
Profile
資格の取り方から仕事での活かし方まで解説する「資格会議メディア」編集部。 就職・転職・年収の観点で、資格の実用性をわかりやすく整理しています。

一陸技の科目免除制度とは

一陸技の科目免除は、過去の科目合格、資格保有、資格と業務経歴、認定学校の卒業を根拠に申請する制度です。

まずは、手元の免許証や過去の試験結果を、次の条件と照らし合わせてみましょう。

左右にスワイプして確認できます

一陸技の免除の理由・免除される科目・主な条件と期限
免除の理由 免除される科目 主な条件・期限
過去の一陸技試験で科目合格 合格点を得た科目 試験月の翌月初日から3年以内に実施される一陸技試験
第一級総合無線通信士を保有 法規 資格を現に保有していること
第一級総合無線通信士または第二級陸上無線技術士を保有し、所定の業務経歴がある 無線工学の基礎 、 法規 保有資格に基づく無線設備の操作に3年以上従事したこと(アマチュア局を除く)
伝送交換主任技術者の資格者証を保有 無線工学の基礎 、 無線工学A 資格者証を現に保有していること
線路主任技術者の資格者証を保有 無線工学の基礎 資格者証を現に保有していること
一陸技の基礎科目の免除について認定された学校等を卒業し、認定教育課程を修了 無線工学の基礎 卒業日から3年以内に実施される国家試験

出典:日本無線協会

免除される科目をあとで見返す方へ このページをブックマークしておくと便利です。 ブックマーク方法を見る
パソコン
Windowsは Ctrl + D、 Macは ⌘ + D を押し、 表示される画面で保存してください。
スマートフォン
ブラウザのメニューや共有メニューから、 ブックマーク・お気に入りに追加してください。 表示名や手順はブラウザによって異なります。 iPhone(Safari)の手順 ↗ Android(Chrome)の手順 ↗

同じ資格保有者でも、免除される範囲は一律ではありません。特に二陸技は、資格を持っているだけでは一陸技の科目免除を受けられず、所定の業務経歴が必要です。

また、免除はすべて申請制です。条件を満たしていても自動では反映されないため、利用できる免除理由と受験が必要な科目を整理してから申し込みましょう。

一陸技で科目免除を受けられる資格

資格を根拠とする免除では、資格の種類に加え、業務経歴が必要かどうかが判断のポイントになります。

ここでは、対象となる資格と、混同しやすい対象外の資格を確認します。

一総通は法規が免除される

第一級総合無線通信士(一総通)を保有している人は、一陸技の法規が免除されます。この免除に業務経歴は必要ありません。

さらに、一総通の資格に基づき、アマチュア局を除く無線局で無線設備の操作に3年以上従事した人は、無線工学の基礎も免除対象になります。

つまり、資格保有のみなら法規、所定の業務経歴もあれば無線工学の基礎と法規の2科目です。

左右にスワイプして確認できます

免除の条件 一陸技の免除科目 経歴証明書
一総通の保有のみ 法規 不要
一総通+所定の業務経歴3年以上 無線工学の基礎 法規 必要

※業務経歴は、一総通の資格に基づく無線設備の操作が対象です(アマチュア局を除く)。

業務経歴による免除を利用する場合は、資格の番号を入力するだけでは足りません。後述する経歴証明書によって、従事した業務と期間を証明する必要があります。

二陸技は3年以上の業務経歴が必要

第二級陸上無線技術士(二陸技)から一陸技を目指す場合は、二陸技の資格に基づく所定の業務経歴が3年以上あると、無線工学の基礎と法規が免除されます。

二陸技の保有だけでは免除されません。

対象になるのは、アマチュア局を除く無線局で、その資格により無線設備の操作に従事した経歴です。通信・放送関連の会社に3年以上勤めていたとしても、条件を満たすとは限りません。

左右にスワイプして確認できます

免除の条件 一陸技の免除科目 経歴証明書
二陸技の保有のみ 免除なし ―
二陸技+所定の業務経歴3年以上 無線工学の基礎 法規 必要

※業務経歴は、二陸技の資格に基づく無線設備の操作が対象です(アマチュア局を除く)。

申請前に、日本無線協会の経歴証明書の様式を確認し、業務内容と従事期間を勤務先などに証明してもらえるか確認しましょう。

経歴の該当性を判断しにくい場合は、証明書を準備する段階で日本無線協会へ相談すると手続きを進めやすくなります。

電気通信主任技術者は区分で免除科目が変わる

電気通信主任技術者の資格者証を保有している人は、伝送交換・線路の区分によって、免除される科目が異なります。伝送交換は基礎とA、線路は基礎が対象です。

いずれの区分も、この免除に業務経歴は求められていません。

ただし、電気通信主任技術者という名称だけでは免除範囲を判断できないため、保有する資格者証の種類を確認してください。

左右にスワイプして確認できます

資格者証の区分 一陸技の免除科目 受験する科目
伝送交換 無線工学の基礎 無線工学A 無線工学B・法規(2科目)
線路 無線工学の基礎 無線工学A・B・法規(3科目)

※いずれも業務経歴は不要です。受験科目は、ほかに免除条件がない場合を示しています。

ほかに免除条件がない場合、伝送交換主任技術者が受験するのは無線工学Bと法規の2科目、線路主任技術者が受験するのは無線工学A・Bと法規の3科目です。

伝送交換主任技術者であっても、工学3科目すべてが免除されるわけではありません。

一陸特・一アマ・工事担任者などは対象外

第一級陸上特殊無線技士(一陸特)、第一級アマチュア無線技士(一アマ)、工事担任者、電気主任技術者(電験)は、一陸技の科目免除を受けられません。

また、第二級総合無線通信士や第一級海上無線通信士も、一陸技を受験するときの資格保有による免除対象には含まれていません。

左右にスワイプして確認できます

保有資格 資格保有による免除
一陸特・一アマ 免除なし
工事担任者・電気主任技術者(電験) 免除なし
第二級総合無線通信士・第一級海上無線通信士 免除なし

※一陸技を受験する場合の表です。電気主任技術者(電験)と電気通信主任技術者は別の資格です。

工事担任者は一部の無線資格で科目免除の対象になりますが、その対象に一陸技は含まれません。

公式の免除表を見る際は、「現に有する資格」だけでなく、「受験する資格」が第一級陸上無線技術士になっているかも確認しましょう。

一陸技の科目合格による免除

過去の一陸技試験で合格点を得た科目は、有効期間内であれば、次回以降の一陸技試験で免除を申請できます。

複数回に分けて合格を目指すときは、期限の数え方と、利用できる資格の範囲を押さえておきましょう。

科目合格の有効期間は3年

科目合格による免除は、合格した試験月の翌月初日から3年以内に実施される一陸技試験で利用できます。

期限内に試験が実施されることが条件で、申込日では判断しません。

左右にスワイプして確認できます

科目(例) 合格した試験期 起算日 免除を利用できる試験期 (目安)
無線工学の基礎 2026年7月期 2026年8月1日 2029年7月期まで
法規 2027年1月期 2027年2月1日 2030年1月期まで

※試験が1月・7月に実施される場合の目安です。実際の試験日は公式発表で確認してください。

科目ごとの試験年月と受験番号を記録し、先に期限を迎える科目を確認しましょう。

免除期間を過ぎた科目は、ほかの免除条件を満たさない限り、改めて合格する必要があります。

免除を使えるのは同じ一陸技だけ

科目合格による免除は、同一資格の国家試験に限られます。二陸技で無線工学の基礎や法規に合格しても、その科目合格を一陸技へ引き継ぐことはできません。

一方、二陸技の免許を取得し、その資格による所定の業務経歴が3年以上ある場合は、前述の資格・業務経歴による免除を申請できます。

試験科目の名称が同じでも、「科目合格を使う手続き」と「資格と経歴を使う手続き」では条件が異なります。

過去の試験結果を確認したら、免除できる科目と、これから合格が必要な科目を分けておきましょう。残りの科目の演習には、一陸技の過去問・解答PDFと科目別の勉強方法も参考にしてください。

認定学校の卒業による科目免除

認定学校等の卒業によって免除されるのは、一陸技の無線工学の基礎です。

ただし、電気・電子・通信系の学校や学科を卒業していれば、すべて対象になるわけではありません。

左右にスワイプして確認できます

確認項目 内容
免除科目 無線工学の基礎
対象者 一陸技の基礎科目免除について認定された学校等を卒業し、認定教育課程を修了した人
免除期間 卒業日から3年以内に実施される国家試験
初回申請の書類 卒業証明書・科目履修証明書(原則、原本)

※起算日は卒業日です。科目合格による免除(試験月の翌月初日から)とは異なります。

学校の担当窓口に、自分の学科・課程・卒業年度が一陸技の免除対象かを確認しましょう。

二陸技など別資格の認定と混同せず、必要書類の発行可否と発行までの日数も確認しておくと安心です。

一陸技の科目免除を申請する方法

一部の科目を免除して受験する場合は、受付期間中に無線従事者国家試験申請システムで必要事項を入力します。

免除理由ごとの準備物と、全科目が免除になる場合の手続きを確認しましょう。

科目合格・資格保有による申請

免除申請で入力する情報は、科目合格を使う場合と、保有資格を使う場合で異なります。申請前に、次の情報を確認しておきましょう。

横にスクロールできます →

免除の根拠 申請画面に入力する情報 入力時の確認
科目合格 免除を希望する科目
合格した試験年月・受験番号
科目と試験期の組み合わせを確認
資格保有 免除を希望する科目
無線従事者免許証または電気通信主任技術者資格者証の番号
免許証・資格者証を手元に用意して照合

科目合格または資格取得後に氏名を変更した場合は、日本無線協会本部へ連絡し、氏名変更を証明する書類を申請期限までに提出します。

必要書類は、受付期間に入る前に確認しておきましょう。

認定学校・業務経歴による申請

認定学校の卒業または業務経歴による免除を初めて利用する場合は、インターネットでの受験申請に加え、原則として次の書類の原本を日本無線協会本部へ郵送します。

免除理由初回申請で郵送する書類
認定学校等の卒業卒業証明書、科目履修証明書
資格と業務経歴所定様式の経歴証明書
出典:日本無線協会「令和8年度 陸上無線技術士国家試験案内」「試験申請の手続き」。

原本は、受付月20日までに協会本部へ必着です。消印有効ではないため、オンライン申請を締切日に終えてから発送しても間に合いません。郵送日数を見込んで準備してください。

発行者の電子証明が付いた電子書類の提出を希望する場合は、日本無線協会へ個別に相談します。自分で原本を撮影・スキャンしたデータが、そのまま代わりになるとは考えないようにしましょう。

同じ免除理由で2回目以降の一陸技を受験する場合、証明書の再提出は不要です。

以前に免除を受けた試験期と受験番号を申請画面へ入力します。ただし、書類の再提出が不要でも、卒業日などを基準とする免除期限は変わりません。

申込期間と試験日の詳細は、一陸技の試験日・申込期間・試験会場で確認できます。証明書を取り寄せる必要がある人は、申し込みの開始前から準備を進めましょう。

申請後は審査の連絡と受験票を確認する

申請後も、登録したメールアドレスに届く連絡を確認してください。写真や証明書類に不備がある場合、日本無線協会から原則として電子メールで再提出などの案内があります。

指定期限までに対応しないと、科目免除が認められない、または受験できない場合があります。

必要な情報を入力・郵送しただけで手続きが終わったと考えず、審査に関する連絡を見落とさないようにしましょう。

受験票が発行されたら、免除の申請内容と受験科目・日時を照らし合わせます。記載に不明な点がある場合は、試験当日まで待たずに日本無線協会へ確認してください。

全科目免除なら合格証明願を提出する

複数の条件を組み合わせて4科目すべてを免除できる場合は、通常の受験申請とは手続きが異なります。日本無線協会へ全科目免除による合格証明願を随時提出します。

たとえば、伝送交換主任技術者により無線工学の基礎・Aを免除でき、有効期間内の科目合格で無線工学B・法規も免除できる場合が該当します。

組み合わせる科目合格などが、それぞれ免除要件を満たしていることが前提です。

横にスクロールできます →

確認項目 手続きの要点
提出方法 電子メール 郵送
共通の提出物 合格証明願・顔写真
郵送時の準備 合格証明願用写真票・返信用封筒 返信用封筒に送付先を記載し、110円切手を貼付
追加の証明書 卒業証明書・履修証明書、または経歴証明書の原本 該当する証明書を、一陸技の申請で過去に提出していない場合

※電子メールで申請する場合も、上記の証明書の原本提出が必要なときは別途郵送します。

日本無線協会から合格証明書が交付されたら、住所地を管轄する総合通信局等へ無線従事者免許を申請します。合格証明書と免許証の交付は、別の手続きです。

まとめ

一陸技の科目免除を受験計画に活かすには、免除される科目の数だけを見るのではなく、保有資格・業務経歴・過去の科目合格・卒業した教育課程を、自分が証明できる条件として整理することが大切です。

特に有効期限がある免除は、申込日ではなく受験する試験の実施日を基準に確認し、残りの科目をいつ受けるかまで決めておきましょう。

証明書が必要な人は発行と郵送の日数を確保し、複数の条件で全科目を免除できる人は、合格証明願による手続きへ進みます。

受験が必要な科目を把握したうえで過去問演習に取り組めば、使える学習時間を残りの課題へ振り向けやすくなります。

一陸技の科目免除に関するよくある質問

Q
Q. 過去の受験番号が分からない場合はどうすればよいですか?

保存している受験票や試験結果通知書を確認してください。見つからない場合は、申請前に日本無線協会へ相談しましょう。科目合格による申請には試験年月と受験番号が必要なため、推測で入力しないことが大切です。

Q
Q. 科目免除を使えば、受験は1日で済みますか?

残りの科目によります。現在の時間割では、基礎と法規が免除ならA・Bを受ける1日だけですが、基礎とAが免除の場合は、法規とBが別の日のため2日間必要です。最終的な受験日時は受験票で確認してください。

Q
一陸技を取得すると、ほかの無線資格でも免除を受けられますか?

受験する資格によっては対象になります。本記事とは保有資格と受験資格の関係が逆になるため、日本無線協会の免除表(表7)で「現に有する資格」が第一級陸上無線技術士の欄を確認してください。

参考資料

※本記事は2026年10月6日に確認した公式資料を基に作成しています。申請前に、日本無線協会の最新の試験案内・免除表を確認してください。

資格会議の最新ニュースをチェック Googleでフォロー
記事URLをコピーしました