メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種で就職できる仕事とは?年収・将来性まで徹底解説

Nishida

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種は、企業全体のメンタルヘルス対策を企画・立案・運用するための民間資格です。

職人事労務部門や経営層が、組織全体として心の健康を守る仕組みを考えるための資格である一方で、「この資格で本当に就職や転職できるのか」「どの程度の年収が期待できるのか」「将来も需要はあるのか」といった疑問を持つ人は少なくありません。

本記事では、メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種で就職できる仕事の具体像、業界別の活かし方、年収水準、そして将来性までを解説します。

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資格の取り方から仕事での活かし方まで解説する「資格会議メディア」編集部。 就職・転職・年収の観点で、資格の実用性をわかりやすく整理しています。

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種とはどんな資格?

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種は、大阪商工会議所などが実施する、職場のメンタルヘルスケアに関する検定試験です。

国家資格ではなく民間資格ですが、企業の人事労務、安全衛生、健康経営、管理職研修などで活用されることがあります。

図:メンタルヘルス・マネジメントⅠ種 ©︎資格会議メディア

メンタルヘルス・マネジメント®検定には、Ⅰ種、Ⅱ種、Ⅲ種の3つのコースがあります。

Ⅰ種はマスターコースで、人事労務管理スタッフや経営幹部が、会社全体のメンタルヘルス対策を企画し、制度として運用するための知識を扱います。

難易度は、メンタルヘルス・マネジメント®検定の中で最も高い級です。合格率は2割前後になることも多く、Ⅱ種・Ⅲ種と比べて明らかに難しくなります。

就職・転職市場では、メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種だけで採用が決まるケースは多くありません。

一方で、人事労務、安全衛生、健康経営、人的資本経営、組織開発、研修企画などの領域では、職場のメンタルヘルスを制度として理解していることを示せる資格です。

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種で就職できる主な仕事

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種は、組織全体のメンタルヘルス対策を企画・運用する知識を活かし、人事労務、安全衛生、健康経営、組織開発、社内研修などの仕事で活かされます。

ここでは、代表的な職種を紹介します。

1, 人事・労務担当

人事・労務担当は、採用、入退社手続き、勤怠管理、給与計算、社会保険、就業規則、労務相談、休職・復職対応、ストレスチェック運用などを担当する仕事です。

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種が活きる理由は、従業員一人ひとりへの対応だけでなく、会社全体の制度や運用を考える視点を持てるためです。

たとえば、休職・復職制度が現場で機能しているか、管理職が適切に相談を受けられているか、産業医や外部機関と連携できているかを整理し、改善につなげる場面で役立ちます。

年収は、人事・労務担当で400万〜650万円程度が目安です。労務相談、休職・復職対応、制度設計、衛生管理、管理職研修まで担当できる人は、600万〜900万円程度を目指せる場合もあります。

2, 健康経営・安全衛生担当

健康経営・安全衛生担当は、従業員の健康づくり、ストレスチェック、健康診断、衛生委員会、産業医面談、職場環境改善、ハラスメント対策、社内相談窓口の整備などに関わる仕事です。

会社によっては、総務、人事、労務が兼任することもあります。

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種が活きる理由は、メンタルヘルス対策を単発の研修や相談対応で終わらせず、組織的な取り組みとして設計できるためです。

ストレスチェックを実施するだけでなく、その結果を職場改善にどうつなげるか、管理職にどのような研修を行うか、相談体制をどう周知するかといった視点が重要になります。

年収は、健康経営・安全衛生担当で400万〜700万円程度が目安です。大手企業の健康経営推進、人事企画、安全衛生責任者クラスでは、700万〜1,000万円以上を目指せる場合もあります。

3, 組織開発・社内研修担当

組織開発・社内研修担当は、管理職研修、メンタルヘルス研修、ハラスメント研修、オンボーディング、エンゲージメント向上、職場風土改善などを担当する仕事です。

従業員が安心して働ける職場をつくるために、研修やワークショップ、社内アンケート、組織課題の分析などを行います。

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種が活きる理由は、研修内容を精神論ではなく、職場のリスク管理や人事労務の観点から設計できるためです。

管理職に対して、部下の不調にどう気づくか、相談を受けたときにどこまで対応するか、専門家へどうつなぐかを伝えるには、Ⅰ種で扱う組織的な視点が役立ちます。

年収は、研修担当や組織開発担当で400万〜750万円程度が目安です。人事企画、組織開発、管理職育成、エンゲージメント施策まで担当できる人は、700万〜1,000万円以上を目指せる場合もあります。

4, EAP・メンタルヘルス関連サービスの法人担当

EAPとは、従業員支援プログラムのことです。EAP会社やメンタルヘルス関連サービス会社では、企業向けに相談窓口、ストレスチェック、研修、産業保健サービス、復職支援、組織分析などを提供します。

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種が活きる理由は、顧客企業の人事労務課題を理解し、メンタルヘルス施策を提案しやすくなるためです。

企業側は、単に相談窓口を導入したいだけでなく、休職者の増加、離職率、管理職の対応、ハラスメント、職場環境など、複数の課題を抱えていることがあります。Ⅰ種の知識があると、施策を点ではなく全体像で考えやすくなります。

年収は、法人営業やカスタマーサクセスで400万〜700万円程度、コンサルタントやプロジェクト責任者で600万〜900万円程度が目安です。産業保健、組織開発、労務、人事コンサルの経験がある場合は、さらに高い年収を狙えることもあります。

5, 人事責任者・管理職・経営企画担当

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種は、人事責任者、管理職、経営企画担当にも活かせます。

管理職や経営企画では、従業員の健康を単なる福利厚生ではなく、組織の生産性、離職率、採用力、企業リスクと結びつけて考える必要があります。

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種が活きる理由は、メンタルヘルスを個人の問題だけでなく、組織運営の問題として捉えられるためです。制度、管理職教育、職場環境、相談体制、産業保健連携をまとめて考える力は、マネジメント層にとって重要です。

年収は、管理職や人事責任者で700万〜1,000万円以上、経営企画や人事企画の責任者クラスでは1,000万円を超えるケースもあります。ただし、この水準は資格そのものではなく、実務経験、組織運営力、マネジメント経験によって決まります。

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種の年収目安

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種の年収は、資格そのものよりも、人事労務経験、管理職経験、安全衛生の実務、組織開発、健康経営、研修企画などの経験によって変わります。

Ⅰ種は上級資格ですが、独占業務がある資格ではないため、実務と組み合わせて評価される資格です。

職種・業界年収目安
人事・労務アシスタント300万〜450万円
人事・労務担当400万〜650万円
健康経営・安全衛生担当400万〜700万円
組織開発・社内研修担当400万〜750万円
EAP・メンタルヘルス関連サービス法人担当400万〜900万円
人事企画・労務企画担当500万〜900万円
人事責任者・管理職700万〜1,000万円以上
経営企画・人的資本経営担当600万〜1,000万円以上

年収アップを目指すなら、衛生管理者、社会保険労務士、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、人事制度設計、組織開発の経験と組み合わせるとよいでしょう。

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種の将来性

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種の将来性は、健康経営、人的資本経営、働き方の多様化、休職・離職防止、ハラスメント対策、組織開発の重要性と結びついています。

市場動向として、企業では従業員の心の健康を、福利厚生ではなく経営課題として扱う動きが強まっています。

休職や離職が増えると、採用コスト、現場負担、生産性、組織風土に影響します。そのため、メンタルヘルス対策を個人任せにせず、制度や職場環境として整える必要があります。

AI代替可能性については、研修資料の作成、制度案内、ストレスチェック結果の集計、相談窓口の案内、従業員サーベイの分析などは効率化される可能性があります。

一方で、メンタルヘルス対策をどのような人事方針に組み込み、どの部署から改善し、管理職へどう説明するかは、企業ごとの事情を踏まえた判断が必要です。

Ⅰ種の将来性を高めるには、資格取得後に実務経験へつなげることが欠かせません。

人事労務であれば休職・復職対応や労務相談、安全衛生であればストレスチェックと職場改善、研修担当であれば管理職向けラインケア研修、組織開発であればエンゲージメントや離職防止施策に関わると、資格の価値が高まります。

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種は、今後の職場づくりにおいて活かしやすい資格です。特に、人事労務、安全衛生、健康経営、組織開発、人的資本経営に関わる人にとっては、長く使える知識になるでしょう。

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種はこんな人におすすめ

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種は、人事労務、総務、安全衛生、健康経営、組織開発、社内研修に関わる人におすすめの資格です。

特に、ストレスチェックの活用、休職・復職対応、管理職研修、ハラスメント対策、相談体制の整備、職場環境改善などを担当している人に向いています。

Ⅱ種が部下を持つ管理職向けであるのに対し、Ⅰ種は会社全体の仕組みを考える立場の人に向いています。

まとめ

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種は、企業全体のメンタルヘルス対策を企画・立案・運用するマスターコースに位置づけられる民間資格です。

人事・労務担当、健康経営・安全衛生担当、組織開発・社内研修担当、EAP・メンタルヘルス関連サービスの法人担当、人事責任者・管理職・経営企画担当などで活かせます。

よくある質問(FAQ)

Q
Q1, 就職や転職に有利ですか?

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種は、人事労務、安全衛生、健康経営、組織開発、社内研修などの仕事でプラスになることがあります。

Q
Q2, 年収はどのくらいですか?

Ⅰ種を活かせる仕事では、人事・労務担当で400万〜650万円程度、健康経営・安全衛生担当で400万〜700万円程度、組織開発や社内研修担当で400万〜750万円程度が目安です。

Q
Q3, 難易度はどれくらいですか?

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種は、3つのコースの中で最も難易度が高い級です。

Q
Q4, どのような仕事で活かせますか?

人事・労務、総務、安全衛生、健康経営、組織開発、社内研修、EAP関連サービス、人事企画、経営企画、管理職などで活かせます。

Q
Q5, Ⅱ種との違いは何ですか?

Ⅱ種は、管理監督者向けのラインケアコースです。部下の不調に気づき、相談対応や職場環境改善を行うための知識を学びます。

Ⅰ種は、人事労務管理スタッフや経営幹部向けのマスターコースです。会社全体のメンタルヘルス対策を企画・立案・実施するための知識を扱います。現場の管理職として活かすならⅡ種、組織全体の制度設計や施策運用に関わるならⅠ種が向いています。

Q
Q6, カウンセラーになれますか?

メンタルヘルス・マネジメント®検定Ⅰ種だけでカウンセラーになるのは難しいです。

Ⅰ種は、企業のメンタルヘルス対策を企画・運用するための資格であり、心理相談や治療を行う資格ではありません。心理職を目指す場合は、公認心理師、臨床心理士、産業カウンセラー、精神保健福祉士など、目的に合った資格や実務経験を検討する必要があります。

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