応用情報・高度・支援士のCBT試験、メモ用紙1枚を配布へ|受験者の要望受け方針変更
情報処理推進機構(IPA)は2026年9月17日、令和8年度前期の応用情報技術者試験・高度試験・情報処理安全確保支援士試験で、メモ用紙1枚と筆記用具を配布すると発表しました。
CBT方式への移行にあたり、当初は画面上のメモ・電卓機能を使う方針でしたが、手書きで考えを整理したいという受験者の要望を受けて変更します。後期試験も同じ対応となります。
本記事では、紙のメモを使える範囲と取り扱いの注意点、受験前に確認したい操作案内を解説します。
画面機能に加えて、紙のメモも使えるように
今回の変更は、画面上の機能に加えて手書きのメモも使えるようにするものです。配布物と利用条件は次のとおりです。

前期の対象は、応用情報技術者、情報処理安全確保支援士と、高度試験のITストラテジスト、システムアーキテクト、ネットワークスペシャリスト、ITサービスマネージャです。
今回の発表を、ITパスポートや基本情報技術者など、別の試験のメモ用紙ルールに当てはめることはできません。
紙のメモが使えても、解答は会場のパソコンで行います。紙の答案に戻る変更ではなく、計算や条件整理を補助する方法が増えるという位置づけです。
机上で使うメモ用紙とボールペンは会場備品として案内されているため、自分のノートや筆記用具を使う前提では準備しないように注意しましょう。
メモ用紙は持ち帰れず、撮影も失格の対象
メモの利用には、試験問題の機密を守るための制限があります。試験中・休憩中・終了後の扱いと、違反した場合の措置を確認しておきましょう。
開始前の書込みは禁止、終了後はすべて回収
運営案内では、試験開始前にメモ用紙へ書き込まないよう求めています。入室時に紙を受け取っても、覚えた公式などを先に書き出すことはできません。
科目A-1とA-2の間、科目B-1とB-2の間の休憩では、用紙は回収されませんが、離席する際は机の上に残す必要があります。休憩中も試験室の外へ持ち出せず、試験終了後にはすべて返却となっています。
また、試験終了後に書き残した計算式を復習用として持ち帰ることも認められていません。退出時は、用紙を私物と一緒にしまわず、監督員の指示に従って返却してください。
持ち出し・撮影は故意でなくても失格の対象
用紙の持ち出しや写真撮影、試験問題を漏洩したと判断される行為があった場合は、故意・過失を問わず採点されず、失格となります。IPAは、損害賠償請求などの法的措置を講じる場合があるとも説明しています。
対象試験の問題は非公開で、申込時には第三者への開示・漏洩をしないことへの同意が必要です。紙を返した後でも、問題の内容を他人へ伝えたり公開したりしてよいわけではありません。
メモを使える条件と、試験後も守るべき機密保持の条件をあわせて確認しておいてください。
受験前は画面操作と紙の使い方を確認
CBT移行によって、問う知識・技能の範囲、出題形式、出題数、試験時間は変わりませんが、学習内容を復習しながら、画面で問題を読み、必要な部分を紙に整理して解答する流れにも慣れておきましょう。
9月23日時点では、科目A群(A・A-1・A-2)の操作説明が動画・PDF・チュートリアルで公開されています。確認画面はこちら
ただし、チュートリアルでは画面上のメモ・電卓機能を体験できないため、この2機能はPDFや動画で確認する必要があります。科目B群の操作説明は10月上旬の公開予定です。
用紙のサイズや追加・交換の条件は、今回確認した告知・案内には記載されていません。「最初に1枚配布する」という案内だけで、追加が必ず受けられる、あるいは絶対に受けられないとは判断できないため、必要な条件は最新の運営案内で確認してください。
まとめ
今回の方針変更により、画面上の機能に加え、計算や条件の関係を手書きでも整理できるようになります。受験準備で重視したいのは紙の有無だけでなく、どの場面でメモを使い、最後に画面上の解答へどうつなげるかという一連の手順です。
練習では、途中計算や条件整理を紙に書き出してから解答を仕上げ、画面と紙を行き来しても考えを追えるか確かめてみましょう。
操作案内は、体験画面だけでは確認できないメモ・電卓機能にも目を通し、未公表の用紙条件や科目B群の説明は受験前に改めて確認してください。
学習方法を整えるのとあわせて、開始前・休憩中・終了後の用紙の扱いも把握しておくことが、当日の戸惑いや意図しない規約違反を防ぐ準備になります。

