ワールドコーポレーション、施工管理技術検定の資格保有者が573名に|2025年度後期は157名合格
2026年8月25日、ナレルグループは、中核子会社のワールドコーポレーションにおける施工管理技術検定の総資格保有者数が573名になったと発表しました。
本記事では、2025年度後期の合格者数や過去の公表値との比較、同社が進める資格取得支援について解説します。

施工管理技術者の資格取得が拡大
2025年度後期は157名が施工管理技術検定に合格
ナレルグループの公式発表によると、ワールドコーポレーションでは、2025年度後期の施工管理技術検定に157名が合格しました。
2026年8月時点の総資格保有者数は573名です。
| 項目 | 人数 |
|---|---|
| 2025年度後期の合格者数 | 157名 |
| 2026年8月時点の総資格保有者数 | 573名 |
施工管理技術検定は、建設業法に基づいて実施される国の検定制度です。建設機械、土木、建築、電気工事、管工事、電気通信工事、造園の7種目があり、それぞれ1級と2級に分かれています。
第一次検定の合格者は「技士補」、第二次検定の合格者は「技士」の称号を使用できます。
今回の発表では、157名の資格種目や級、第一次・第二次検定別の人数は公表されていません。受検者数も示されていないため、ワールドコーポレーション所属者の合格率は算出できません。
総資格保有者数は約9カ月で99名増加
ワールドコーポレーションが2025年11月に公表した2025年度前期の実施結果では、施工管理技術検定に234名が合格し、総資格保有者数は474名とされていました。
今回発表された573名と単純比較すると、総資格保有者数は約9カ月で99名増えています。増加率は約20.9%です。
また、2024年度後期の合格者数は154名でした。2025年度後期の157名は、前年度から3名、割合にして約1.9%増加しています。
| 項目 | 前回の公表値 | 今回の公表値 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 後期試験の合格者数 | 154名(2024年度) | 157名(2025年度) | 3名増 |
| 総資格保有者数 | 474名(2025年11月時点) | 573名(2026年8月時点) | 99名増 |
ただし、総資格保有者数は、資格取得だけでなく社員の入社や退職によっても変動します。そのため、99名の増加を、そのまま新たに資格を取得した人数とみなすことはできません。
また、2025年度前期の合格者234名と後期の157名には、同じ社員が含まれている可能性があります。両者を合計した391名を、年間の新規資格保有者数として扱うことも適切ではありません。
資格取得を支える独自講座と資格手当
国土交通省によると、2024年の建設業就業者に占める55歳以上の割合は36.7%である一方、29歳以下は11.7%にとどまっています。
高齢化が進む建設業界では、若手人材の採用だけでなく、入社後の育成や定着も重要な課題です。国土交通省の公式資料でも、中長期的な担い手の確保と育成が喫緊の課題とされています。
対面・オンラインによる試験対策講座を実施
ワールドコーポレーションは、未経験で入社した技術社員の成長を支援する取り組みとして「ゼロプロ成長サイクル」を推進しています。
資格取得支援では、30年以上にわたって施工管理技士資格の講師を務めた経験を持つ講師による対面講座や、eラーニング形式の試験対策、個別サポートを提供しています。
2025年度には、全国の支店に所属する技術社員も参加できるよう、オンライン型の資格対策講座を導入・拡充しており、2025年度前期の合格者234名のうち、対策講座に参加していた合格者は127名で、全合格者の54%を占めています。
ただし、今回発表された2025年度後期の合格者157名については、講座参加者数や受講者の合格率は公表されていません。
資格手当を最大月5万円へ引き上げ
ワールドコーポレーションは、資格取得後の待遇にも反映するため、2024年11月から施工管理技士などに対する資格手当を引き上げました。
施工管理技士に対する改定後の月額手当は、以下のとおりです。

改定前は支給対象外だった技士補も、新たに資格手当の対象となりました。
試験前の対策講座と合格後の資格手当を組み合わせることで、資格取得への挑戦と取得後のキャリア形成を継続的に支援する仕組みです。詳しい制度は、ワールドコーポレーションの「ゼロプロ成長サイクル」公式ページで確認できます。
中期経営計画で技術者の育成・定着を重視
ナレルグループは、中期経営計画「Change and Growth 2030」において、「人材力と組織機能の強化を通じたコア事業の競争力向上」を4つの成長戦略の一つに掲げています。
今回の発表では、資格取得支援を通じた技術社員の専門性向上とキャリア形成を、人材の定着や顧客企業への提供価値向上につなげる重要な取り組みと位置づけました。
今後も、未経験で入社した技術社員の資格取得やスキルアップを支援し、専門性と実務能力を備えた人材へ成長できる育成モデルを強化する方針です。技術社員の市場価値と顧客企業への提供価値を高め、コア事業の競争力向上につなげるとしています。
一方、今回の発表では、資格取得支援によって退職率や顧客評価がどの程度改善したかを示す数値は公表されていません。資格保有者数の増加が、今後どのように人材の定着や事業競争力へ結びつくかが注目されます。
まとめ
建設業界の人材不足に対応するには、採用人数を増やすだけでなく、入社した人材を現場で長く活躍できる技術者へ育てる仕組みが欠かせません。
ワールドコーポレーションの特徴は、未経験者の採用後に実務と学習を並行させ、資格取得を具体的なキャリアステップとして示している点にあります。
人材獲得競争が激しくなるなか、「採用できる企業」だけでなく「採用した人材を育てられる企業」であることの重要性は高まっているため、資格取得まで支える育成モデルを継続し、専門性を備えた技術者を増やせるかが、企業の今後の成長を支える要素となりそうです。
