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宇宙業界に就職・転職したい人が持っておくべき資格7選|業界のプロが解説

Yoshiki

宇宙業界は、ロケット、人工衛星、地上局、衛星データなど幅広い分野に広がっています。
一方で、「宇宙業界に入りたいけれど、どんな資格を取ればよいのか分からない」と感じる人も多いのではないでしょうか。

宇宙業界では、必ずしも特定の資格がないと働けないわけではありません。
しかし、電気・通信・機械・IT・英語・航空宇宙などに関する資格を持っていると、専門知識の証明や転職時のアピールにつながります。

本記事では、宇宙業界への就職・転職を目指す人に向けて、持っておくと役立つ資格を7個紹介します。

監修者のプロフィール画像
監修者

Space Connect株式会社 代表取締役 / 転職専門家

西田 佳史

Space Connect株式会社 代表取締役。 航空・宇宙業界に特化した人材紹介事業を基盤に、同領域における新規事業開発を推進。国内外の政策、企業成長、人材流動、技術実装を踏まえ、航空・宇宙産業における産業構造の分析、事業機会の探索、企業動向の調査を主な専門領域としている。 続きを読む 閉じる

Space Connect株式会社 代表取締役。 航空・宇宙業界に特化した人材紹介事業を基盤に、同領域における新規事業開発を推進。国内外の政策、企業成長、人材流動、技術実装を踏まえ、航空・宇宙産業における産業構造の分析、事業機会の探索、企業動向の調査を主な専門領域としている。

宇宙業界で資格は必要?

宇宙業界を目指すうえで「資格がないと就職・転職できないのでは?」と考える人もいるかもしれません。

結論からいうと、宇宙業界では「この資格がないと働けない」というケースは多くありません。資格そのものよりも、専門知識や実務経験、研究経験、スキルが重視される傾向があります。

ただし、資格が”無意味”というわけではありません。特に未経験から宇宙業界を目指す場合、資格は自分の関心分野や学習意欲を示す材料になります。

そのため、宇宙業界における資格は「必須条件」ではなく、就職・転職活動で自分の強みを補強するための手段と考えるとよいでしょう。

図:宇宙業界で働くイメージ ©︎資格会議メディア

宇宙業界に就職・転職したい人が資格を選ぶポイント

宇宙業界を目指す場合、資格をやみくもに取得するのではなく、目指す職種や分野との相性を考えることが大切です。

ここでは、宇宙業界に就職・転職したい人が資格を選ぶ際に意識したいポイントを紹介します。

図:資格を選ぶポイント ©︎資格会議メディア

ポイント1,目指す分野に合った資格を選ぶ

宇宙業界といっても、ロケット開発、衛星開発、衛星運用、地上局、衛星データ活用、事業開発など、仕事内容は幅広く分かれています。

そのため、まずは自分がどの分野を目指すのかを考えたうえで、関連性の高い資格を選ぶことが重要です。

ロケット・衛星開発を目指す場合

ロケットや人工衛星の開発では、電気、電子、機械、制御、材料、ソフトウェアなど、幅広い工学知識が求められます。機体や衛星本体の設計だけでなく、電源系、通信系、姿勢制御、熱制御、搭載機器の開発など、関わる領域は多岐にわたります。

そのため、技術士、電気主任技術者、エンベデッドシステムスペシャリストなどは、技術系職種との相性がよい資格です。資格そのものが専門性を説明する材料になりますし、工学分野への理解や、技術者として学び続ける姿勢を示しやすくなります。

資格有利になりやすい領域
技術士 研究開発、設計、解析、機械・電気・材料系
電気主任技術者電気系統、電源、試験設備、地上設備
エンベデッドシステムスペシャリスト衛星・ロケットの組み込みソフトウェア、制御システム
資格会議メディア調べ

衛星運用・地上局を目指す場合

人工衛星は打ち上げた後も、地上からの監視・制御・通信が欠かせません。衛星の状態を確認したり、コマンドを送信したり、観測データを受信したりするためには、地上局や通信ネットワークに関する知識が重要になります。

この分野では、第一級陸上無線技術士、第一級総合無線通信士、電気通信主任技術者などの通信・無線系資格が役立ちます。特に衛星通信や地上局運用に関わりたい人にとっては、電波や無線設備、通信インフラに関する基礎知識を示せる点が強みになります。

資格有利になりやすい領域
第一級陸上無線技術士衛星通信、地上局、無線設備、通信システム
第一級総合無線通信士衛星通信、無線通信、船舶・航空・宇宙通信、通信運用
電気通信主任技術者地上局、通信インフラ、ネットワーク設備、通信システム管理
資格会議メディア調べ

衛星データ活用を目指す場合

衛星データ活用は、近年の宇宙業界でも成長が期待されている分野です。衛星画像や観測データは、防災、農業、インフラ管理、環境モニタリング、安全保障、都市開発など、さまざまな領域で活用されています。

この分野を目指す場合は、統計検定、G検定、AWS認定資格など、IT・データ分析・AI系の資格と相性があります。資格取得とあわせて、Python、GIS、画像解析、機械学習などを学ぶと、衛星データを扱う仕事への理解をより深めやすくなります。

資格有利になりやすい領域
統計検定データ分析、統計解析、衛星データの傾向分析・変化検出
G検定AI・機械学習の基礎理解、衛星画像の自動分類・物体検出
AWS認定資格クラウド上での衛星データ処理、データ基盤構築、AI解析環境
資格会議メディア調べ

ポイント2,就職・転職で説明しやすい資格を選ぶ

資格を選ぶ際は、「なぜその資格を取ったのか」を説明しやすいものを選ぶことも大切です。

宇宙業界と直接関係が薄い資格でも、目指す職種とのつながりを説明できればアピール材料になります。たとえば、衛星データ解析を目指す人が統計検定やG検定を取得していれば、データ分析やAIへの関心を伝えやすくなります。

反対に、難しい資格を持っていても、志望職種との関係が説明できなければ評価につながりにくい場合があります。資格は「持っていること」よりも、「その知識を宇宙業界でどう活かしたいか」まで考えて選ぶことが重要です。

ポイント3,難易度と学習時間のバランスで選ぶ

資格を選ぶときは、難易度や学習時間も確認しておきましょう。

宇宙業界に関連する資格の中には、第一級陸上無線技術士や電気通信主任技術者のように、専門性が高く難易度の高い資格もあります。
これらは強いアピール材料になる一方で、取得までに時間がかかる場合があります。

一方で、TOEIC、G検定などは、比較的取り組みやすく、未経験者でも学習を始めやすい資格です。転職活動までの期間が限られている場合は、難関資格だけに絞るのではなく、短期間で基礎力を示せる資格を選ぶのも有効です。

ポイント4,資格だけでなく実績につなげやすいものを選ぶ

宇宙業界では、資格だけでなく、実際に何を学び、何を作ったのかも重視されます。
そのため、資格取得後にポートフォリオや実績につなげやすい資格を選ぶことも大切です。

たとえば、統計検定やG検定を学んだ場合も、衛星画像や地理データを使った分析に挑戦すると、より実務に近いアピールができます。

資格はゴールではなく、宇宙業界に近づくためのきっかけです。
取得後にどのような学習や成果物につなげるかまで考えて選ぶと、就職・転職活動で活かしやすくなります。

宇宙業界に就職・転職したい人が持っておくべき資格7選

ここでは、宇宙業界への就職・転職を目指す人におすすめの資格を7個紹介します。

宇宙業界で役立つ資格を調べるため、資格会議編集部では宇宙関連企業30社の公式求人を調査しました。掲載企業数が多い順に整理すると、次のようになります。

宇宙業界の求人で求められる資格を掲載企業数と求人数で順位付けした画像。
宇宙業界で求められる資格ランキング ©︎資格会議メディア
Q
ランキングの根拠

資格会議編集部の独自調査で「調査対象:30社 取得求人:575職種」を調べた中で、判明した宇宙企業が求めている資格を掲載企業数、掲載求人数などをもとにランキングにしています。

・含める:衛星・ロケット・宇宙機の開発、製造、試験、品質、安全、運用管制、地上局、宇宙飛行士訓練、材料・工程評価、ミッション計画、衛星データ解析、技術調整、セールスエンジニア
・除外する:経理、財務、IR、法務、人事、労務、総務、社内IT、一般的な営業・マーケティングなど、宇宙業界以外でも業務内容がほぼ変わらない職種
・判断の境界:宇宙機・衛星・ロケット・ミッションに関する知識が業務の中心なら含める

※2026年9月16日時点の公式採用情報を集計しています。1件の求人に複数の資格が掲載されている場合は、それぞれに計上しています。

1.TOEIC

1つ目は、TOEICです。

30社の公式求人を調査したところ、7社・23求人でTOEICを確認しています。今回調査した資格の中では、掲載企業数・求人数ともに最多です。

企業は、国際調整や技術営業だけでなく、衛星設計、宇宙機開発、運用管制、材料・工程評価、宇宙飛行士訓練などの技術系職種でも英語力の目安としてTOEICを使っています。

スコアの目安は600点〜800点程度まで幅があります。職種をまだ絞り切れていない人でも、宇宙業界への就職・転職で活かせる可能性が比較的高い資格です。

項目内容
掲載実績7社・23求人
活かしやすい分野衛星開発・運用管制・国際調整・技術営業
目指せる職種例衛星エンジニア、運用管制要員、プロジェクトマネージャー
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2.第一級陸上特殊無線技士

2つ目は、第一級陸上特殊無線技士です。

第一級陸上特殊無線技士は、一定範囲の陸上無線設備を操作するための国家資格です。今回の調査では、5社・6求人で資格名を確認しています。

対象となる仕事は、人工衛星地上局の保守・運用、地上局の無線設備構築、人工衛星向け通信機器の開発、無線免許や周波数の調整などです。

衛星と地上を結ぶ通信設備に関わる求人が中心となるため、衛星通信や地上局の仕事を目指す人と相性のよい資格です。

項目内容
掲載実績5社・6求人
活かしやすい分野衛星通信・地上局・無線設備・周波数調整
目指せる職種例地上局エンジニア、通信事業管理、無線設備担当
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3.第一級陸上無線技術士

3つ目は、第一級陸上無線技術士です。

第一級陸上無線技術士は、無線設備に関する高度な技術知識を証明できる国家資格です。今回の調査では、4社・6求人で資格名を確認しています。

企業は、人工衛星地上局の保守、衛星通信システムの設計・開発、通信アーキテクチャの設計、宇宙機に搭載する通信システムの電気設計などで、一陸技の知識を評価しています。

特に、衛星通信システムの設計や開発など、通信分野の技術職を目指す人に適しています。

項目内容
掲載実績4社・6求人
活かしやすい分野衛星通信・地上局・通信システム設計
目指せる職種例衛星通信エンジニア、地上局エンジニア、電気設計担当
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4.情報処理安全確保支援士

4つ目は、情報処理安全確保支援士です。

情報処理安全確保支援士は、サイバーセキュリティに関する知識や実践能力を証明できる国家資格です。宇宙事業に直接関わる求人では、3社・3求人で資格名を確認しています。

対象となる仕事は、人工衛星の設計・製造設備や運用設備のセキュリティ対策、衛星量産拠点のIT・生産システム、宇宙インフラを再現するデジタルツインなどです。

宇宙分野でも、衛星システムや製造設備をサイバー攻撃から守る仕事があり、ITやセキュリティ分野の経験を活かして宇宙業界を目指す人と相性のよい資格です。

項目内容
掲載実績3社・3求人
活かしやすい分野衛星システム・製造設備・宇宙インフラのセキュリティ
目指せる職種例セキュリティエンジニア、情報システムエンジニア
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5.玉掛け技能資格

5つ目は、玉掛け技能資格です。

玉掛け技能資格は、クレーンなどを使って荷を安全に吊り上げる作業に関わる資格です。今回の調査では、2社・4求人で資格名を確認しています。

対象となる仕事は、ロケット推進剤タンクの製造、ロケット全機の組付け、エンジンや宇宙機器の組立などです。

宇宙業界全体で幅広く使える資格ではありませんが、ロケットや宇宙機器の製造・組立に携わりたい人にとっては、実際の作業と結び付きやすい資格です。

項目内容
掲載実績2社・4求人
活かしやすい分野ロケット製造・機体組付け・部品搬送
目指せる職種例製造オペレーター、組付け担当、宇宙機器組立担当

6.高圧ガス製造保安責任者

6つ目は、高圧ガス製造保安責任者です。

高圧ガス製造保安責任者は、高圧ガスを取り扱う設備の保安や管理に関する国家資格です。今回の調査では、2社・4求人で資格名を確認しています。

対象となる仕事は、ロケット射場や燃焼試験設備の運用・保全、ロケット搭載部品の試験、人工衛星に搭載するスラスタや推進系の設計・製造などです。

活かせる仕事は限られますが、ロケットの燃焼試験、推進剤、衛星の推進系など、目指す専門分野が明確な人に向いています。

項目内容
掲載実績2社・4求人
活かしやすい分野射場設備・燃焼試験・スラスタ・推進系
目指せる職種例設備エンジニア、試験・評価エンジニア、推進系エンジニア
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7.CISSP

7つ目は、CISSPです。

CISSPは、サイバーセキュリティ分野の知識や実務能力を示す国際資格です。宇宙事業に直接関わる求人では、1社・1求人で資格名を確認しています。

対象となる仕事は、人工衛星の設計・製造設備や運用設備に対するサイバーセキュリティ対策です。

求人数は多くありませんが、宇宙機や衛星運用設備のセキュリティに関わりたい人であれば、高度な専門性を伝える材料になります。

項目内容
掲載実績1社・1求人
活かしやすい分野衛星システム・製造設備・運用設備のセキュリティ
目指せる職種例サイバーセキュリティエンジニア

上記のランキングには含まれていない資格でも、時期によって募集しているので、詳しく知りたい方は宇宙特化の転職プラットフォームのスペジョブを確認してみてください。

まとめ

宇宙業界に就職・転職するうえで、資格は必須ではありません。
しかし、電気・通信・IT・データ分析・英語などの資格を持っていると、宇宙業界で活かせる知識や学習意欲を示しやすくなります。

特に未経験から宇宙業界を目指す場合は、資格を取得するだけでなく、どの職種で活かせるのかを説明できることが重要です。

まずは、自分が目指したい分野を決めたうえで、宇宙業界との接点が作りやすい資格から取得してみてください。

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宇宙業界を目指す人によくある質問

Q
宇宙業界で一番おすすめの資格は何ですか?

1つ挙げるなら、TOEICです。宇宙関連企業の幅広い職種で記載を確認していますが、目指す職種によって適した資格は異なります。

Q
宇宙業界で英語は必要ですか?

必要になる場面は多いです。
海外企業、国際機関、英語資料、論文、技術文書に触れる機会があるため、英語力があると仕事の幅が広がります。

Q
未経験から宇宙業界に転職するなら何から始めるべきですか?

まずは、宇宙業界の中でどの職種を目指すかを決めることが重要です。
そのうえで、資格取得、業界研究、ポートフォリオ作成、求人分析を進めるとよいでしょう。

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