1級土木施工管理技術検定「第一次検定」の合格率は49.8%-女性合格者が過去最多
2026年8月13日、一般財団法人全国建設研修センターは、令和8年度「1級土木施工管理技術検定・第一次検定」の合格者を発表しました。
本記事では、2026年度の受検者数や合格率を前年度と比較するとともに、試験地別の結果、女性合格者数の増加について解説します。

1級土木施工管理技術検定・第一次検定の結果
2026年7月5日に全国14地区・40会場で実施された第一次検定には、50,012人が受検し、24,927人が合格し、合格率は49.8%でした。

受検者数は前年度から2,297人増え、再び5万人を超えました。増加率は約4.8%である一方、合格者数は約21.3%増えており、受検者の増加以上に合格者が大きく伸びたことが分かります。
合格率も前年度の43.1%から49.8%へ上昇し、受検者のおよそ2人に1人が合格する結果となりました。

合格率と合格者データから見る2026年度の特徴
特徴1. 名古屋の合格率が53.1%で最も高い
2026年度の第一次検定は、札幌、釧路、青森、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、岡山、広島、高松、福岡、鹿児島、那覇の14地区で実施されました。
試験地別で合格率が最も高かったのは名古屋の53.1%で、広島の51.9%、東京の51.8%が続いており、大阪と高松はいずれも50.1%となり、全国14地区のうち5地区で合格率が50%以上となりました。

一方、合格率が最も低かったのは釧路の36.7%で、最も高かった名古屋とは16.4ポイントの差が生じました。
ただし、全国で共通の合格基準が用いられているほか、受検者数や受検者の年齢、実務経験、申込区分なども地域によって異なる可能性があるためです。
受検者数が最も多かったのは東京の14,583人で、全国の受検者のおよそ29%を占めました。次いで大阪が7,882人、名古屋が6,062人、福岡が5,324人となっており、大都市圏に受検者が集中しています。
特徴2. 25歳から29歳の合格者が最も多い
全国建設研修センターは、第一次検定合格者の年齢、勤務先、学歴などの属性も公表しています。
年齢別では、25歳から29歳が24.7%で最も多く、30歳から34歳が15.0%、35歳から39歳が10.6%で続きました。19歳から24歳までを合計すると19.8%となり、若年層も一定の割合を占めています。

なお、これらの属性データは、申込区分を「第一次検定のみ」として受検した人に関する集計です。第一次検定と第二次検定を同時に申し込んだ人を含む全合格者の属性ではないため、数字を見る際には注意が必要です。
特徴3. 女性合格者は3,494人で過去最多
2026年度の女性合格者数は3,494人となり、前年度の2,749人から745人増加しました。増加率にすると約27.1%で、女性合格者数として過去最多を記録しています。
合格者全体に占める女性の割合を単純計算すると約14.0%となります。2019年度の旧学科試験では、女性合格者の割合は5.9%でした。試験制度が変更されている点には注意が必要ですが、長期的に見れば女性合格者の存在感は大きくなっています。
女性合格者数が過去最多となったことは、土木施工管理分野において資格取得を目指す人材の裾野が広がっていることを示す結果の一つといえます。
第一次検定の合格者は「1級土木施工管理技士補」
第一次検定だけでは1級土木施工管理技士にならない
1級土木施工管理技術検定は、第一次検定と第二次検定の2段階で構成されています。第一次検定に合格すると「1級土木施工管理技士補」、第二次検定まで合格すると「1級土木施工管理技士」と称することができます。
| 合格した検定 | 得られる称号 |
|---|---|
| 第一次検定 | 1級土木施工管理技士補 |
| 第二次検定 | 1級土木施工管理技士 |
1級土木施工管理技士補の称号は、2021年度の制度改正によって設けられており、希望する合格者は所定の手続きを行うことで、国土交通大臣から第一次検定合格証明書の交付を受けられます。
また、1級土木施工管理技士補で、主任技術者となるための要件も満たしている人は、一定の条件下で監理技術者の職務を補佐する者になれます。ただし、第一次検定に合格しただけで、直ちにすべての工事で監理技術者や主任技術者として配置されるわけではありません。
1級土木施工管理技士として監理技術者や主任技術者を目指す場合は、第二次検定にも合格する必要があります。
第二次検定には実務経験が必要
第一次検定は19歳以上であれば実務経験がなくても受検できますが、第二次検定には所定の実務経験が必要です。

新受検資格では、1級第一次検定の合格後に5年以上の実務経験を積む方法のほか、特定実務経験を1年以上含む3年以上の実務経験を積む方法、監理技術者補佐として1年以上の実務経験を積む方法などが設けられています。
2024年度から2028年度までは経過措置が設けられており、新旧いずれかの受検資格を満たせば第二次検定を受検できます。ただし、「第一次検定のみ」の区分で申し込んだ人は、合格しても同じ年度の第二次検定を受検できません。
2026年度の第二次検定は10月4日に実施され、合格発表は2027年1月8日に予定されています。そのため、今回の第一次検定合格者24,927人全員が第二次検定へ進むわけではなく、申込区分や実務経験によって今後の進み方が異なります。
さいごに
2026年度の1級土木施工管理技術検定・第一次検定は、50,012人が受検し、24,927人が合格した。合格率は49.8%となり、前年度から6.7ポイント上昇している。
女性合格者数も3,494人で過去最多となっており、受検資格の変更によって若年層や在学生も受検しやすくなっているため、今後も受検者層の広がりが注目される。
なお、第一次検定の合格者は「1級土木施工管理技士補」と称することができるが、「1級土木施工管理技士」となるためには、所定の受検資格を満たしたうえで第二次検定に合格する必要がある。

