電気

1級電気工事施工管理技士で就職できる仕事とは?年収・将来性まで徹底解説

Nishida

1級電気工事施工管理技士は、電気工事の施工計画・工程管理・品質管理・安全管理に関わる国家資格です。

大規模な電気工事の施工管理や監理技術者として活かせる資格と言われていますが、「就職や転職にどう活かせるのか」「年収はどの程度か」「将来も需要があるのか」と疑問を持つ人は少なくありません。

本記事では、1級電気工事施工管理技士で就職できる仕事の具体像、年収水準、将来性までをわかりやすく解説します。

資格会議
資格会議
資格会議メディア編集部
Profile
資格の取り方から仕事での活かし方まで解説する「資格会議メディア」編集部。 就職・転職・年収の観点で、資格の実用性をわかりやすく整理しています。

1級電気工事施工管理技士とはどんな資格?

電気工事施工管理技士とは、建物や施設の電気工事において、施工計画、工程管理、品質管理、安全管理などを担うための国家資格です。

図:1旧電気工事施工管理技士 ©︎資格会議メディア

1級電気工事施工管理技士は、電気工事施工管理技士の上位資格にあたります。第二次検定まで合格すると、1級電気工事施工管理技士として、電気工事の施工管理に関わる高度な知識と経験を持つ人材であることを示せます。

試験は、第一次検定と第二次検定で構成されます。第一次検定では、電気工学、電気設備、関連分野、施工管理法、法規などが問われます。第二次検定では、より実務に近い施工管理能力が問われます。

難易度は、施工管理技士資格の中でも高めです。第一次検定は幅広い知識が必要であり、第二次検定では実務経験をもとにした記述対策が求められます。特に、施工経験記述では、工事概要、管理上の課題、実施した対策、結果を具体的に書く必要があるため、現場経験の整理が欠かせません。

できるようになる業務内容としては、電気工事の施工計画作成、工程管理、安全管理、品質管理、原価管理、施工図確認、協力会社の手配、資材管理、現場巡回、検査対応、竣工書類作成、施主・元請け対応などがあります。

1級電気工事施工管理技士で就職できる主な仕事

1級電気工事施工管理技士は、電気工事の施工管理者として、電気工事会社、設備工事会社、ゼネコン、サブコン、ビル管理会社、再生可能エネルギー関連企業などで活かされます。

ここでは、代表的な職種を紹介します。

1, 電気工事会社の現場代理人・施工管理

電気工事会社の現場代理人・施工管理は、建物や施設の電気工事を現場で管理する仕事です。

1級電気工事施工管理技士が活きる理由は、大規模な電気工事現場で技術者として評価されやすいからです。

企業側にとっても、1級保有者は受注体制や技術者配置の面で重要な存在です。施工管理経験と資格がそろうと、転職市場でも即戦力として見られやすくなります。

年収は、電気工事会社の施工管理で500万〜750万円程度、現場代理人クラスで650万〜900万円程度が目安です。大型案件や複数現場を管理できる人は、900万〜1,100万円以上を目指せる場合もあります。

2, 設備工事会社の電気設備施工管理

サブコンや設備工事会社では、オフィスビル、商業施設、病院、学校、工場、物流倉庫、データセンター、マンションなどの電気設備工事を担当します。建築工事、空調設備、衛生設備、防災設備、通信設備など、他工種との調整が多い点が特徴です。

1級電気工事施工管理技士が活きる理由は、設備工事会社では大型案件を担当できる技術者の需要が高いためです。

特に、病院、工場、データセンターなどでは、電気設備の品質が建物の機能に直結します。停電対策、非常用電源、通信設備、セキュリティ設備などを含めて管理できる人材は高く評価されます。

年収は、サブコン・設備工事会社の電気設備施工管理で550万〜850万円程度が目安です。大規模案件の現場代理人や管理職になると、800万〜1,100万円程度を目指せる場合があります。

3, ゼネコン・建設会社の設備担当

ゼネコンや建設会社の設備担当は、建築工事全体の中で電気設備工事を管理する仕事です。

自社で直接電気工事を行うというより、電気工事会社やサブコンと連携し、建物全体として設備が適切に納まるように調整します。

1級電気工事施工管理技士が活きる理由は、建設会社側で電気設備を理解し、専門業者と対等に会話できるためです。

ゼネコンでは、建築と設備の取り合いを調整できる人材が重要です。1級を持っていると、電気設備の専門性を持つ設備担当として評価されやすくなります。

年収は、ゼネコン・建設会社の設備担当で600万〜900万円程度が目安です。大手ゼネコンや大型案件の設備責任者では、900万〜1,200万円以上を目指せる場合もあります。

4, プラント・データセンターの電気設備管理

工場、プラント、データセンター、物流施設などでは、建物の電気設備を安定的に稼働させることが重要です。

1級電気工事施工管理技士が活きる理由は、工事を発注・管理する側として、施工内容や工程、安全リスクを理解できるためです。

施工会社任せにせず、設備更新の必要性や工事内容を判断できる人材は、施設管理側でも評価されます。

年収は、工場・プラント・データセンターの電気設備管理で500万〜800万円程度が目安です。第三種電気主任技術者、エネルギー管理士、第一種電気工事士などと組み合わせると、800万〜1,000万円以上を目指せる場合があります。

5, 再生可能エネルギー・インフラ設備の施工管理

再生可能エネルギー関連企業やインフラ系企業では、太陽光発電設備、蓄電池、EV充電設備、送配電関連設備、非常用電源設備などの施工管理に関わる仕事があります。

脱炭素や省エネの流れを背景に、電気設備の更新や新設需要は今後も続くと考えられます。

1級電気工事施工管理技士が活きる理由は、再エネ設備やインフラ設備でも、電気工事の品質と安全管理が重要だからです。

特に産業用太陽光、蓄電池、EV充電設備、公共施設の電気設備更新では、施工管理経験を持つ人材が求められます。

年収は、再生可能エネルギー・インフラ設備の施工管理で500万〜800万円程度が目安です。大規模案件、プロジェクト管理、保守運用、発注者対応まで担当できる人は、800万〜1,100万円程度を目指せる場合があります。

1級電気工事施工管理技士の年収目安

1級電気工事施工管理技士の年収は、勤務先、現場規模、担当範囲、経験年数、保有資格、残業や出張の有無によって変わります。

施工管理は責任が大きい一方で、資格と経験が収入に反映されやすい職種です。

職種・業界年収目安
施工管理補助・若手技術者350万〜500万円
電気工事会社の施工管理500万〜750万円
電気工事会社の現場代理人650万〜900万円
サブコン・設備工事会社の施工管理550万〜850万円
ゼネコン・建設会社の設備担当600万〜900万円
工場・プラント・データセンターの電気設備管理500万〜800万円
再生可能エネルギー・インフラ設備の施工管理500万〜800万円
管理職・工事部門責任者800万〜1,200万円以上

年収を上げるには、1級電気工事施工管理技士に加えて、第一種電気工事士、第三種電気主任技術者、電気通信工事施工管理技士、消防設備士、エネルギー管理士などを組み合わせると有利です。

電気工事だけでなく、受変電設備、通信設備、防災設備、省エネ、再エネ、データセンターなどに対応できる人材は、より高く評価されます。

1級電気工事施工管理技士の将来性

1級電気工事施工管理技士の将来性は高いといえます。

理由は、建設業界の人材不足、電気設備の高度化、既存建物の改修需要、再生可能エネルギー、データセンター、省エネ設備、EV充電設備の普及と深く関係しているからです。

建物における電気設備の重要性は年々高まっています。照明やコンセントだけでなく、受変電設備、非常用電源、通信設備、防災設備、セキュリティ設備、空調制御、太陽光発電、蓄電池、EV充電設備など、電気工事の範囲は広がっています。

建物が高機能化するほど、電気設備を理解し、現場を管理できる施工管理者の需要は続きやすくなります。

既存建物の改修需要も大きな要素です。新築工事だけでなく、老朽化した受変電設備の更新、照明のLED化、非常用電源の見直し、テナント入れ替えに伴う電気工事、省エネ改修、BCP対策など、既存建物を使い続けるための工事は多くあります。

AI代替可能性については、一部業務が効率化される可能性はありますが、1級電気工事施工管理技士の仕事がAIに完全に置き換わる可能性は低いと考えられます。

現場では、建築・空調・衛生・電気の取り合い、職人の段取り、資材納期、施主都合、安全リスク、予期せぬトラブルが日々発生します。これらを現場で判断し、関係者を動かし、事故や手戻りを防ぐには、人の経験と調整力が必要です。

1級電気工事施工管理技士はこんな人におすすめ

1級電気工事施工管理技士は、電気工事の施工管理者として大規模な現場を担当したい人におすすめの資格です。

電気工事会社や設備工事会社で、現場代理人、主任技術者、監理技術者、工事部門の管理職を目指す人に向いています。

まとめ

1級電気工事施工管理技士は、電気工事の施工計画、工程管理、品質管理、安全管理に関わる国家資格です。

電気工事施工管理技士の上位資格であり、大規模な電気工事や監理技術者、現場代理人、管理職を目指すうえで評価されやすい資格です。

就職先としては、電気工事会社の現場代理人・施工管理、サブコン・設備工事会社の電気設備施工管理、ゼネコン・建設会社の設備担当、工場・プラント・データセンターの電気設備管理、再生可能エネルギー・インフラ設備の施工管理などがあります。

1級取得後は、電気主任技術者、電気工事士、電気通信工事施工管理技士、消防設備士、エネルギー管理士などを組み合わせることで、より安定したキャリアにつなげやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q
Q1, 就職や転職に有利な資格ですか?

電気工事会社、設備工事会社、サブコン、ゼネコン、ビル管理会社、再生可能エネルギー関連企業などへの就職・転職で有利になることがあります。

特に、現場代理人、監理技術者、主任技術者、工事部門の管理職候補、大型案件の施工管理では評価されやすい資格です。

Q
Q2, 年収はどのくらいですか?

電気工事会社の施工管理では500万〜750万円程度、現場代理人クラスでは650万〜900万円程度が目安です。

サブコンやゼネコン、データセンター、再生可能エネルギー関連の大型案件を担当できる人は、800万〜1,000万円以上を目指せる場合もあります。

Q
Q3, 難易度はどれくらいですか?

1級電気工事施工管理技士は、施工管理技士資格の中でも難易度が高めです。

第一次検定では電気工学、電気設備、施工管理法、法規など幅広い知識が問われます。第二次検定では施工経験をもとにした記述力が必要になるため、現場経験の整理と実務に即した対策が重要です。

Q
Q4, 2級電気工事施工管理技士との違いは何ですか?

2級電気工事施工管理技士は、主に中小規模の電気工事現場で主任技術者として活かしやすい資格です。

1級電気工事施工管理技士は、より大規模な工事や監理技術者としての役割に関わりやすい上位資格です。現場代理人、大型案件、管理職を目指す場合は、1級の方が評価されやすくなります。

Q
Q5, 電気工事士との違いは何ですか?

電気工事士は、配線や機器取付など、電気工事そのものを行うための資格です。

1級電気工事施工管理技士は、電気工事の工程、品質、安全、原価、書類、協力会社調整などを管理するための資格です。現場で施工する資格が電気工事士、工事全体を管理する資格が電気工事施工管理技士と考えると分かりやすいでしょう。

記事URLをコピーしました