2級とび技能士で就職できる仕事とは?年収・将来性まで徹底解説
2級とび技能士は、足場の組立て・解体、仮設工事、鉄骨建方、重量物運搬など、とび工事に関する中級技能を証明する国家資格です。
建設現場では、職人や作業員が安全に働くための足場を組み、鉄骨を建て、資材を運び、仮設物を整える仕事が欠かせません。とび職は、工事現場のはじめから終わりまで関わることが多く、安全性、段取り力、チームで動く力が強く求められます。
しかし実際のところ、「この資格で本当に就職できるのか」「どの程度の年収が期待できるのか」「将来も需要はあるのか」といった疑問を持つ人は少なくありません。
本記事では、2級とび技能士で就職できる仕事の具体像、業界別の活かし方、年収水準、そして将来性までを解説します。

2級とび技能士とはどんな資格?
2級とび技能士は、技能検定制度における「とび職種」の2級に合格した人が名乗れる国家資格です。技能検定は、働くうえで必要な技能を評価する国家検定制度であり、とび職種では「とび作業」が対象になります。

3級が初級技能者向けであるのに対し、2級は足場、仮設工事、鉄骨、重量物運搬、玉掛け、安全衛生などについて、より実務に近い知識と作業能力が求められます。
難易度は、建設系技能検定の中では中級程度です。2級は実務経験を前提にしているため、まったくの未経験者が知識だけで合格を狙う資格ではありません。
2級とび技能士を取得すると、足場工事、鉄骨工事、解体工事、土木・橋梁工事、プラント工事、改修工事などで活かしやすくなります。
資格だけで高年収が決まるわけではありませんが、現場経験と組み合わせることで、とび職としての技能を客観的に示せる資格です。
2級とび技能士で就職できる主な仕事
2級とび技能士は、とび工事の中級技能を活かし、足場工事、鉄骨工事、解体工事、土木・インフラ工事、職長候補などの仕事で活かされます。
ここでは、代表的な職種を紹介します。
1, 足場工事会社のとび職人
足場工事会社のとび職人は、住宅、マンション、ビル、工場、橋梁、プラントなどの現場で、足場の組立て・解体を行う仕事です。
2級とび技能士が活きる理由は、足場材、支保工材、養生材、工具、安全作業、組立て・解体の手順について、一定の知識と技能を持っていることを示せるためです。
現場では、ただ力仕事をするだけではなく、部材の配置、作業順序、落下防止、周囲との合図、天候への注意などが重要になります。
年収は、経験者で400万〜600万円程度が目安です。職長として現場をまとめたり、足場の組立て等作業主任者を取得したりすると、600万〜750万円程度を目指せる場合もあります。
2, 鉄骨工事・建方スタッフ
鉄骨工事・建方スタッフは、建物の骨組みとなる鉄骨を組み立てる仕事です。
クレーンで吊り上げた鉄骨を所定の位置に取り付け、ボルトで固定し、建物の構造を形づくっていきます。高所作業が多く、玉掛けや合図、チームワークが重要です。
2級とび技能士が活きる理由は、とび職種では建築物の組立て、重量物の運搬、玉掛け、施工図、力学、安全衛生などを扱うためです。
年収は、経験者で450万〜700万円程度が目安です。大型現場の経験、玉掛け、クレーン関連資格、職長経験がある人は、より高い収入を目指しやすくなります。
3, 解体工事・改修工事スタッフ
解体工事・改修工事スタッフは、建物や構造物を安全に解体したり、改修工事のための足場や仮設物を設置したりする仕事です。
2級とび技能士が活きる理由は、解体工事でも足場、仮設物、安全衛生、資材運搬、建設物の構造理解が必要になるためです。既存建物を扱う現場では、崩落、落下、粉じん、騒音、近隣への影響などに注意しながら作業を進める必要があります。
年収は、経験者で400万〜650万円程度が目安です。重機関連資格、石綿作業関連の講習、職長経験、安全衛生の知識を組み合わせると、担当できる現場の幅が広がります。
4, 土木・橋梁・プラント工事スタッフ
土木・橋梁・プラント工事では、道路、橋梁、河川、トンネル、上下水道、工場設備、発電設備などに関わります。とび技能士の知識は、仮設構造物、足場、資材運搬、高所作業、重量物据付、安全確認などで活かされます。
2級とび技能士が活きる理由は、土木やプラントの現場でも、足場や仮設設備を使う作業が多いためです。
橋梁補修やプラント工事では、狭い場所、高所、重量物、稼働中設備の近くなど、通常の建築現場とは違う注意点があります。とび作業の基本を理解していることは、安全に作業するうえで強みになります。
年収は、経験者で400万〜700万円程度が目安です。出張や夜間工事、特殊な現場に対応できる場合は、手当を含めて収入が上がることもあります。玉掛け、高所作業車、職長教育、施工管理技士などと組み合わせると、現場管理寄りの仕事にも進みやすくなります。
5, 職長候補・現場リーダー
職長候補や現場リーダーは、作業員として動くだけでなく、現場の段取り、安全確認、作業員への指示、元請や他職種との調整を行う仕事です。
とび職の現場では、作業順序を誤ると事故につながるため、リーダーの判断が非常に重要です。
2級とび技能士が活きる理由は、中級技能者として、現場作業の基本だけでなく、段取りや安全衛生への理解を示せるためです。職長を目指す場合、作業能力に加えて、後輩への指示、危険予知、工程理解、他職種との連携が求められます。
年収は、職長や現場リーダーで500万〜750万円程度が目安です。大規模現場や複数チームをまとめる経験がある人、1級とび技能士や職長・安全衛生責任者教育を取得している人は、さらに高い年収を目指せる場合があります。
2級とび技能士の年収目安
2級とび技能士の年収は、勤務先、現場経験、担当作業、地域、残業、手当、上位資格の有無によって変わります。とび職は危険を伴う作業も多く、経験者や職長クラスになると収入が上がりやすい傾向があります。
| 職種・業界 | 年収目安 |
|---|---|
| 若手・2級取得直後の作業スタッフ | 350万〜450万円 |
| 足場工事会社のとび職人 | 400万〜600万円 |
| 鉄骨工事・建方スタッフ | 450万〜700万円 |
| 解体工事・改修工事スタッフ | 400万〜650万円 |
| 土木・橋梁・プラント工事スタッフ | 400万〜700万円 |
| 職長・現場リーダー | 500万〜750万円 |
| 1級取得者・上級職人 | 600万〜850万円 |
| 独立親方・工事会社経営者 | 700万〜1,000万円以上 |
2級取得直後は、経験年数や現場で任される範囲によって年収差があります。
足場の組立て・解体を安定して任せられる人、鉄骨建方や玉掛けに対応できる人、現場で後輩を見られる人は評価されやすくなります。
年収を上げるには、2級とび技能士に加えて、1級とび技能士、足場の組立て等作業主任者、玉掛け技能講習、高所作業車、職長・安全衛生責任者教育などを取得するとよいでしょう。
技能だけでなく、安全管理、段取り、現場調整までできる人は、職長や現場管理側へ進みやすくなります。
2級とび技能士の将来性
2級とび技能士の将来性は、建設業の人手不足、インフラ更新、改修工事、再開発、災害復旧、安全管理の高度化と結びついています。
市場動向として、建設業では技能者の高齢化と若手不足が課題になっています。
一方で、住宅、ビル、工場、物流施設、公共インフラ、橋梁、道路、河川設備などの新設・補修・更新は今後も必要です。足場や仮設工事は多くの現場で使われるため、とび職の需要は続きやすいと考えられます。
AI代替可能性については、図面確認、工程管理、危険箇所の検知、作業手順の確認、教育資料の作成などは効率化されるでしょう。一方で、高所での作業、資材の扱い、現場での合図、天候や足元の状態を踏まえた判断は、AIだけで完結しにくい分野です。
ただし、体力に頼る働き方だけでは長く続けにくい面もあります。
将来性を高めるには、2級取得後に1級、職長、作業主任者、施工管理補助、協力会社管理へ進むことが大切です。現場作業に加えて、安全管理や工程管理を学ぶことで、年齢を重ねても活躍しやすくなります。
2級とび技能士は、職人として現場で評価されるだけでなく、職長や上位技能者へ進むための重要な資格です。経験と関連資格を積み重ねることで、将来性を高めやすい資格といえるでしょう。
2級とび技能士はこんな人におすすめ
2級とび技能士は、とび職として一定の経験を積み、現場でさらに評価されたい人におすすめの資格です。
特に、足場工事、鉄骨工事、解体工事、土木工事、橋梁補修、プラント工事などで働いている人や、これから職長を目指したい人に向いています。
現場で補助作業から一歩進み、段取りや安全確認まで理解して働きたい人には相性があります。
まとめ
2級とび技能士は、足場の組立て・解体、仮設工事、鉄骨建方、重量物運搬など、とび工事に関する中級技能を証明する国家資格に位置づけられる資格です。
取得後は、1級とび技能士、足場の組立て等作業主任者、玉掛け、職長教育などへ進むことで、長く活かしやすい資格になるでしょう。
よくある質問(FAQ)
- Q1, 2級とび技能士は就職に有利ですか?
-
2級とび技能士は、足場工事会社、鉄骨工事会社、解体工事会社、土木・橋梁工事会社などへの就職・転職でプラスになります。
特に、現場経験がある人にとっては、中級技能者としての知識と技能を示せるため、職長候補や経験者採用で評価されやすくなります。
- Q2, 年収はどのくらいですか?
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2級とび技能士を活かせる仕事では、経験者で400万〜700万円程度が目安です。
職長、現場リーダー、鉄骨建方経験者、プラント工事経験者、独立親方などへ進むと、700万〜1,000万円以上を目指せる場合もあります。
- Q3, 難易度はどれくらいですか?
-
2級とび技能士は、とび技能士の中では中級レベルです。
学科試験と実技試験があり、足場、仮設物、土止め、躯体工事、玉掛け、材料、工具、安全衛生、関係法規などを理解する必要があります。現場経験がある人の方が対策しやすい資格です。
- Q4, どのような仕事で活かせますか?
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足場工事、鉄骨工事、重量物据付、解体工事、改修工事、土木・橋梁・プラント工事などで活かせます。また、職長候補や現場リーダーを目指す場合にも、2級とび技能士は技能の証明として使いやすい資格です。
- Q5, 3級とび技能士との違いは何ですか?
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3級は初級技能者向けで、とび作業の基礎を確認する区分です。
2級は中級技能者向けで、足場や仮設物の組立て・解体、玉掛け、安全衛生、段取りなど、より実務に近い知識と技能が求められます。現場で一人前の職人を目指すなら、2級取得は大きなステップになります。
- Q6, 1級とび技能士との違いは何ですか?
-
1級とび技能士は、上級技能者向けの資格です。
2級は中級技能者として現場作業を担うレベルですが、1級はより高度な技能や判断力が求められます。職長、現場責任者、独立親方を目指す場合は、2級取得後に1級を目指すとよいでしょう。
